弾けたらかっこいいピアノ曲ランキング!クラシック名曲選

弾けたらかっこいいピアノ曲ランキング!クラシック名曲選 コラム

こんにちは!電子ピアノの楽しさを伝える「電子ピアノナビ」運営者のピア憎です。

ピアノを弾くなら、誰だって一度は「聴衆を魅了するような、かっこいい曲を弾いてみたい!」って憧れますよね。でも、いざ「弾けたらかっこいいピアノ曲ランキング クラシック」で探してみると、情報が多すぎて「自分のレベルに合うのはどれ?」「本当に弾けるようになるのかな?」って悩んでしまうことも多いかなと思います。

特に、発表会で他の人と被らない隠れた名曲や、男性が弾くと渋くて魅力的な曲、あるいは実は簡単なのに上級者っぽく聴こえるコスパの良い曲など、具体的なニーズに合った曲を見つけるのはなかなか大変です。また、有名なクラシック曲の楽譜ありの情報を探していたり、アニソンやポップスの人気アレンジをクラシックの技術で弾きたいと考えている方もいるかもしれません。

この記事では、そんなあなたの「かっこいい曲を弾きたい!」という想いを全力でサポートします。ピアノ初心者から上級者まで、それぞれのレベルや目的に合わせて、心から「弾いてみたい!」と思える一曲がきっと見つかるはずです。一緒に、あなただけの特別なレパートリーを探しに行きましょう!

  • レベル別のかっこいいクラシック曲がわかる
  • 実は簡単な「コスパ最強曲」が見つかる
  • 発表会やイベントで映える選曲ができる
  • 男性向けやアニソンなどジャンル別のおすすめも紹介
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難易度別!弾けたらかっこいいピアノ曲ランキング クラシック

まずは、現在の自分のレベルに合わせて選べるように、難易度別に「弾けたらかっこいい!」と評判のクラシック曲をランキング形式で見ていきましょう。ピアノを始めたばかりの初心者の方が挑戦できる簡単な曲から、いつかは弾きたい上級者向けの憧れの曲まで、それぞれの魅力と練習のポイントを詳しく解説していきますね。

まずは初級から!簡単な人気曲

「ピアノを始めたばかりだから、かっこいい曲なんてまだまだ…」なんて思っていませんか?そんなことはありません!初級レベルだからこそ挑戦できる、シンプルで美しい、そして聴く人の心に残る「かっこいい」曲がたくさんあります。ここでは、複雑なテクニックは不要でも、音楽の魅力を存分に味わえる人気曲を厳選してご紹介します。

大人の余裕を感じさせる癒やしの名曲:サティ「ジムノペディ 第1番」

速い曲だけがかっこいいわけじゃない、ということを象徴する一曲が、エリック・サティの「ジムノペディ 第1番」です。ゆったりとした3拍子のリズム、ミニマルでどこか物憂げなメロディは、まるで上質なカフェで流れているBGMのような、洗練されたおしゃれさがあります。音数が極端に少なく、譜読み自体は非常に簡単なのですが、この曲を本当に「かっこよく」弾くには、一音一音の響きや「間」を大切にする、大人の表現力が求められます。左手のベース音から和音への静かな跳躍、そして右手のメロディを囁くように乗せる。このシンプルな構造の中に、無限の表現の可能性が秘められています。ペダルの使い方が響きの透明感を左右する重要なポイントになるので、ぜひ研究してみてください。「頑張って弾いている感」を出さず、リラックスして余裕たっぷりに演奏するのが、この曲を最高にかっこよく聴かせるコツですね。

初めての疾走感とドラマ:ブルグミュラー「アラベスク」

ピアノを習ったことがある人なら、ほとんどの人が通るであろうブルグミュラーの「25の練習曲」。その中でも特に人気の高いのが、この「アラベスク」です。ラ短調という調性が持つ、物悲しくも情熱的な響き。そして冒頭から駆け抜ける16分音符のパッセージは、多くの子供たちにとって初めて体験する「疾走感」かもしれません。この曲が持つ明確なかっこよさは、大人になった今弾いても色褪せません。構成が非常に分かりやすく、同じパターンの繰り返しが多いため、練習すればするほど指が動きを覚えてくれる「報われる曲」でもあります。技術的なポイントは、右手の16分音符の粒を揃えること。そして、左手の和音を強く叩きすぎず、右手のメロディを支える土台として軽やかに響かせることです。このバランスが取れると、一気にプロっぽい演奏に近づきますよ。

ポイント:初級曲を「かっこよく」聴かせる秘訣

シンプルな曲ほど、ごまかしが効きません。だからこそ、基本的なタッチや音のコントロールが演奏の質を大きく左右します。一音弾くごとに、その音が部屋の隅々までどう響いていくかを耳で確かめるような、丁寧な練習を心がけてみましょう。それだけで、同じ楽譜でも全く違う深みのある演奏になりますよ。

実は簡単?上級に聴こえるコスパ曲

ピアノ演奏で最高の褒め言葉の一つが、「え、今の曲、すごく難しそうなのに弾けるの!?」かもしれませんね。実は、ピアノ曲の中には「聴いている側には超絶技巧に聴こえるけれど、演奏者にとっては意外と弾きやすい」という、非常にお得な「コスパ最強曲」が存在します。限られた練習時間で、最大限の演奏効果を狙いたい…そんなあなたにぴったりの、魔法のようなレパートリーを紹介します。

最強の聴覚トリック! C.P.E.バッハ「ソルフェージェット」

この曲を知っているか知らないかで、ピアノの「見せ方」の戦略が大きく変わる、と言っても過言ではないかもしれません。カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ(あの大バッハの息子です)によるこの小品は、聴衆に「両手が鍵盤上を嵐のように動き回っている」という強烈な印象を与えます。しかし、その秘密は楽譜に隠されています。この曲は、ほとんどの部分が「単旋律(モノフォニック)」で書かれており、16分音符の速いメロディを右手と左手で交互に受け渡すことで、あの圧倒的な疾走感を生み出しているのです。

つまり、演奏者は常に片方の手の動きに集中できるため、両手で複雑な和音や対旋律を同時に弾く曲に比べて、遥かに負担が少ないのです。これはまさに「聴覚と視覚のイリュージョン」。ハ短調の持つ緊迫感が、この錯覚をさらに加速させます。発表会やちょっとした集まりで披露すれば、その場を騒然とさせること間違いなしの「秘密兵器」的な一曲です。

「コスパ曲」聴こえ方と実際の難易度比較(ピア憎調べ)

曲名 聴こえ方の難易度 実際の演奏難易度 コスパのポイント
ソルフェージェット 上級レベル (S) 初中級レベル (B) 単旋律の受け渡しによる錯覚効果
ジムノペディ 第1番 中級レベル (A) 初級レベル (C) 少ない音数で深い音楽性を表現できる
戦場のメリークリスマス 中上級レベル (A+) 中級レベル (B+) パターンの反復が多く、曲の構造が掴みやすい

※難易度はあくまで私個人の感覚的な目安です。

このように、曲の構造を理解することで、効率的に「すごい!」と思わせる演奏が可能になります。自分のレパートリーに一曲、こうした「コスパ曲」を持っておくと、とても心強いですよ。

発表会で映える初中級の名曲

ピアノ学習の成果を披露する晴れの舞台、発表会。せっかくなら、自分の演奏で会場を魅了したいですよね。初中級レベル(バイエル修了~ソナチネ程度)になると、ある程度のテクニックも身につき、選曲の幅がぐっと広がります。ここでは、知名度が高く、多くの人に喜ばれ、かつ演奏効果も抜群という、発表会にぴったりの「三拍子」揃った名曲をご紹介します。

会場が盛り上がる鉄板曲:モーツァルト「トルコ行進曲」

この曲のイントロが流れた瞬間、きっと会場の誰もが「あ、この曲知ってる!」と笑顔になるはずです。モーツァルトのピアノソナタ第11番の第3楽章であるこの曲は、その名の通り、当時のヨーロッパで流行していたトルコの軍楽隊を模した、リズミカルでエキゾチックな雰囲気が魅力です。パラパラと軽快に奏でられる右手のメロディ、そして力強く行進する左手の伴奏。この明確なリズムと明るい曲調は、聴いている人を自然と楽しい気分にさせてくれます。

技術的には、装飾音符をキラキラと粒立ち良く弾くことや、スタッカートを歯切れよく演奏することがポイントになります。そして何と言っても見せ場は、クライマックスのコーダ部分。オクターブの連打とアルペジオが華やかに曲を締めくくり、演奏後には大きな拍手がもらえることでしょう。緊張する発表会の舞台でも、これだけポジティブなエネルギーに満ちた曲なら、きっと楽しく演奏できるはずです。

幻想的な世界観で魅了する:ドビュッシー「月の光」

「静かな曲で、聴衆を惹きつけたい…」そんな方には、ドビュッシーの「月の光」がおすすめです。ベルガマスク組曲の中の1曲で、その名の通り、月の光が静かに降り注ぐ夜の情景が目に浮かぶような、幻想的で美しいメロディが心に染み渡ります。この曲のかっこよさは、音で風景や雰囲気を見事に描き出す「印象派音楽」の魅力そのものにあります。

演奏する上で最も重要になるのが、ペダリングの技術です。音を響かせすぎると濁ってしまいますし、かといってペダルなしではこの曲の持つ夢見るような浮遊感は出せません。音をよく聴きながら、響きが混ざりすぎないように細かく踏み変える「ハーフペダル」などのテクニックが求められます。技術的な速さよりも、ピアニッシモ(とても弱く)での音色のコントロールや、繊細な表現力が試される、まさに初中級から中級へのステップアップにふさわしい一曲と言えるでしょう。電子ピアノの性能について詳しく知りたい方は、電子ピアノのペダルの種類と使い方の記事も参考にしてみてください。

中級者向け!表現力が試される曲

ソナチネアルバムを卒業し、ソナタの世界へ足を踏み入れた中級者の皆さん。技術的な制約も少なくなり、いよいよ「自分らしい表現」を追求する段階に入ったのではないでしょうか。このレベルになると、単に指が速く動くだけでなく、曲の構造を理解し、作曲家の意図を汲み取り、自分なりの解釈で音を紡いでいくという、ピアノ演奏の最も奥深い楽しさを味わうことができます。ここでは、そんなあなたの表現力を存分に発揮できる、弾きごたえ十分の名曲をご紹介します。

北欧の哀愁とドラマティックな展開:シベリウス「樅の木」

フィンランドの国民的作曲家シベリウス。彼の作品といえば壮大な交響曲が有名ですが、実はピアノのためにも珠玉の小品を数多く残しています。その中でも近年、ピアノ愛好家の間で急速に人気が高まっているのが、この「樅の木」です。曲集「樹木の組曲」の1曲で、雪深い北欧の森に凛と立つ一本の樅の木が目に浮かぶようです。冒頭の静かなアルペジオは、冬の澄み切った冷たい空気を、そして重厚な和音は、厳しい自然の中で生きる生命の力強さを感じさせます。

この曲の最大のかっこよさは、中間部(Risoluto:決然と)で訪れる、息をのむほどドラマティックな盛り上がりです。静寂からクレッシェンドしていき、情熱的なクライマックスを迎えるこの「静と動のコントラスト」は、演奏者の感情表現を最大限に引き出してくれます。譜面自体はそこまで複雑ではありませんが、ペダルを駆使して重厚な響きを作り出し、壮大なスケール感を表現することが求められます。まだ弾く人が少ない「隠れた名曲」だからこそ、発表会で演奏すれば強い印象を残せるはずです。

優雅さと遊び心のマリアージュ:ショパン「小犬のワルツ」

誰もが知るショパンのワルツの中でも、特に華やかで人気が高いのがこの曲。自分のしっぽを追いかけてクルクル回る子犬の様子を描写したと言われる、愛らしい冒頭のメロディが印象的です。しかし、この曲を「ただ速くて可愛い曲」で終わらせないのが、中級者の腕の見せ所。この曲のかっこよさは、超高速のパッセージを、いかに力まず、優雅に、そして軽やかに弾きこなせるかという点にあります。

通称「1分間のワルツ」と呼ばれたりしますが、これは作曲者自身が設定したものではなく、実際には1分半~2分かけて演奏されるのが一般的です。速さだけを追い求めるのではなく、ワルツの3拍子のリズム感を大切に、時にはテンポを揺らす「ルバート」を効果的に使いながら、遊び心たっぷりに演奏できると、子供っぽさを脱した「大人の小犬のワルツ」になります。中間部のゆったりとしたメロディとの対比も意識して、物語を語るように演奏してみてください。

楽譜あり!定番の有名クラシック

いつの時代も、どんな場所で演奏しても、聴く人の心を捉えて離さない。それが「定番」と呼ばれる名曲の力です。これから紹介する曲は、テレビCMや映画など、様々な場面で使われているため、クラシックに馴染みのない方でもきっと聴き覚えがあるはず。多くの人が知っているからこそ、「あの名曲を、自分が今、奏でている」という喜びをストレートに感じられるのが、定番曲に挑戦する醍醐味かもしれません。また、有名曲は様々な出版社から楽譜が出版されているため、自分に合ったものを見つけやすいという大きなメリットもあります。

静寂が生む究極のかっこよさ:ベートーヴェン「月光ソナタ 第1楽章」

ピアノソナタ第14番「月光」の第1楽章は、その静謐な美しさで世界中の人々を魅了し続けています。技術的な難易度だけで言えば、初級から中級レベルで挑戦可能ですが、この曲を本当に美しく演奏するのは、世界のトップピアニストにとっても至難の業だと言われます。なぜなら、均一な3連符の伴奏の中から、幽玄なメロディを浮かび上がらせ、かつ全体の静寂を保つという、極めて高度なバランス感覚と集中力が要求されるからです。

この曲のかっこよさは、派手な技巧ではなく、深い精神性にあります。一音一音に心を込めて、音の消えゆく余韻まで味わいながら弾く。そんな「大人の演奏」ができた時、聴く人の心に深く染み入る感動を生み出すことができるでしょう。まさに、人生経験を重ねた大人だからこそ、その深みを表現できる曲と言えるかもしれません。

ロマンティックの代名詞:ショパン「ノクターン 第2番 Op.9-2」

ショパンの作品の中でも最も有名で、多くの人に愛されているのがこのノクターン(夜想曲)です。甘く切ないメロディは、映画のラブシーンなどで度々使用され、「愛のテーマ」としてのイメージも強いですね。この曲を弾きこなす上で鍵となるのが、右手に頻繁に現れる「装飾音符」です。この細かな音符たちを、メロディの流れを妨げずに、まるで宝石を散りばめるようにキラキラと、そして滑らかに演奏できるかが、腕の見せ所となります。楽譜通りに弾くだけでなく、自分なりの歌心(カンタービレ)を込めて、自由に装飾していくのも、この曲の楽しみ方の一つです。左手のワルツ風の伴奏は、あくまでも右手の美しいメロディを支えるためのもの。常に優しく、寄り添うように演奏することを心がけましょう。

楽譜(版)選びも楽しもう!

定番曲は、全音楽譜出版社、春秋社(世界音楽全集)、ヘンレ、ウィーン原典版など、様々な「版」が存在します。研究者によって作曲家の意図の解釈が異なり、指使いやスラー、強弱記号などが違うことも。専門的になりますが、色々見比べて「この解釈が好きだな」という楽譜を選ぶのも、クラシック音楽の深い楽しみ方の一つです。また、インターネット上には著作権が切れた楽譜を無料でダウンロードできるサイトもありますが、信頼できるものを選びましょう。日本における著作権の保護期間については、公的な情報を確認することをおすすめします。(出典:文化庁 著作物等の保護期間の延長について)

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ジャンル別 弾けたらかっこいいピアノ曲ランキング クラシック

ここからは少し視点を変えて、王道のクラシックランキングという枠を飛び出し、特定のテーマやジャンルに絞った「弾けたらかっこいい曲」の世界を探検していきましょう。「男性が弾くと魅力が倍増する曲」「クラシックの技巧で弾く現代の名曲」「人とは違う選曲で個性を出したい」…そんな、あなたのこだわりに応える、少しニッチで、だからこそ魅力的な曲たちを集めてみました。

上級者向け!超絶技巧の挑戦曲

厳しい練習の道を乗り越えた者だけが辿り着ける、ピアノ演奏の最高峰。ここでは、技術的にも音楽的にも最高レベルの難易度を誇る、上級者向けの「ヴィルトゥオーゾ・ピース」をご紹介します。これらの曲を弾きこなすことは、ピアニストとしての総合的な能力の証明であり、聴衆に人間業とは思えないほどの感動と興奮を与えることができます。「いつかは自分も…」という、すべてのピアノ学習者にとっての永遠の憧れと言えるでしょう。

ピアノの魔術師が仕掛ける曲芸:リスト「ラ・カンパネラ」

フランツ・リストは、その圧倒的なテクニックとカリスマ性で「ピアノの魔術師」と称された作曲家兼ピアニストです。彼の作品の中でも、特に技巧的な挑戦の象徴として君臨するのが「ラ・カンパネラ」。イタリア語で「鐘」を意味するこの曲は、高音域で奏でられる鋭いスタッカートが、教会の鐘の音を見事に表現しています。この曲のかっこよさは、何と言ってもその視覚的なインパクトにあります。2オクターブ以上も離れた音を高速で正確に叩く跳躍、きらびやかなトリル、鍵盤の端から端までを駆け巡る半音階スケール。演奏者の手は、まるで鍵盤の上でアクロバティックなダンスを踊っているかのようです。これを弾き切るには、強靭な精神力と、アスリート並みの身体能力が求められます。

激情と甘美の交錯:ショパン「幻想即興曲」

アマチュアピアニストにとっての「最終目標」の一つとして、絶大な人気を誇るのがこの曲です。ショパンの死後に出版された遺作であり、そのミステリアスな背景も魅力の一つ。この曲の代名詞となっているのが、右手で16分音符(4つの音)を弾きながら、左手で6連符(6つの音)を弾くという「ポリリズム」です。最初は頭が混乱するような複雑なリズムですが、一度身体が覚えてしまうと、まるで奔流のように滑らかなグルーヴ感が生まれます。冒頭の激しいパッセージから一転、中間部ではショパンらしい甘く美しいメロディが現れます。この激しさと優しさの劇的な対比こそが、聴く人の心を掴んで離さない最大の理由です。技術的な難しさの先に、深い感動が待っている名曲中の名曲ですね。

男性におすすめの力強いピアノ曲

もちろん、音楽の魅力は性別を超える普遍的なものですが、それでもやはり「男性が弾くと、その魅力が一層引き立つ」と感じさせる曲があるのも事実です。ここでは、一般的に男性が持つことの多い、大きな手や力強いタッチといった身体的な特徴がアドバンテージになる曲や、内面的な渋さ、力強さを表現するのに最適なレパートリーをピックアップしてみました。

ロシアの大地の響き:ラフマニノフ「鐘(前奏曲 嬰ハ短調)」

セルゲイ・ラフマニノフは、自身も歴史上屈指のヴィルトゥオーゾ・ピアニストであり、非常に大きな手を持っていたことで知られています。彼の初期の代表作であるこの前奏曲は、モスクワのクレムリンの鐘の音にインスピレーションを得て作られました。曲は重々しい3つの音で始まり、その響きはまさにロシア正教の教会の鐘そのもの。全体を通して重厚な和音が多用され、広い音域を同時に掴む場面も頻繁に現れるため、手が大きく、パワフルな打鍵ができる演奏者にとってはまさに「見せ場」となります。ダークで荘厳、そしてどこか退廃的なこの曲の世界観は、派手さとは違う、「内なる力強さ」や「大人の渋み」を表現したい男性にぴったりの選曲と言えるでしょう。

英雄的な風格と圧倒的パワー:ショパン「英雄ポロネーズ」

その名の通り、英雄的な気高さと圧倒的なエネルギーに満ち溢れた、ショパンの最高傑作の一つです。祖国ポーランドへの強い愛国心が反映されたこの曲は、冒頭のファンファーレのような堂々とした和音進行から、聴く人を非日常の世界へと引き込みます。この曲のかっこよさを象徴するのが、中間部に現れる左手のオクターブ連続強打です。これは、大地を揺るがし進軍してくるポーランドの騎馬隊のひづめの音を描写していると言われ、演奏者には強靭な手首と腕、そして無尽蔵のスタミナが要求されます。この難所を、音を濁らせることなく、崩れることなく弾き切る姿は、まるで音楽と格闘するアスリートのよう。その力強いパフォーマンスは、聴衆に絶大なカタルシスを与えてくれます。

アニソンやポップスの人気アレンジ

「クラシックの練習はしているけど、本当はもっと色々なジャンルの曲が弾きたい!」そう感じている方は少なくないはずです。素晴らしいことに、現代ではアニメソングやJ-POP、ボカロ、ゲーム音楽といったポピュラー音楽を、クラシック音楽の高度な演奏技巧を取り入れて、華やかで聴きごたえのあるピアノソロに編曲するという文化が大きく花開いています。YouTubeなどで活躍するピアノ系YouTuberたちの影響もあり、これらの曲は今や新しい「ヴィルトゥオーゾ・レパートリー」として確固たる地位を築いています。

和風ロックとピアノの融合:黒うさP feat. 初音ミク「千本桜」

ボカロ曲の枠を超え、今や日本のポップカルチャーを象徴する一曲となった「千本桜」。一度聴いたら耳から離れないキャッチーなメロディと、疾走感あふれる和風ロックのサウンドは、ピアノとの相性が抜群です。特に上級者向けのアレンジでは、リストのハンガリー狂詩曲を彷彿とさせるような、オクターブの高速連打やきらびやかなグリッサンド、超高速アルペジオなどがふんだんに盛り込まれ、原曲の持つ祝祭的な興奮を何倍にも増幅させます。ストリートピアノでこの曲を弾き始めれば、一瞬で人だかりができるほどのインパクトがあります。

現代のクラシックとしての名曲たち

もはやジャンルを超えて、時代を象徴する「名曲」として語り継がれているポップスも数多く存在します。

  • 坂本龍一「戦場のメリークリスマス」: ミニマルなフレーズの反復の中に、東洋的な響きと深い叙情性が込められた、まさに現代のクラシック。技術的な難易度は見た目ほど高くありませんが、その分、一音一音の音色や間の取り方といった、深い音楽性が問われます。
  • 久石譲「人生のメリーゴーランド」: 映画『ハウルの動く城』のメインテーマ。どこか懐かしく切ないワルツは、ショパンのロマンティシズムにも通じる魅力があります。優雅さと華やかさを併せ持ち、発表会での人気も不動です。
  • ビートまりお「ナイト・オブ・ナイツ」: 東方Projectのアレンジ曲で、その圧倒的なBPMと鍵盤を叩きつけるような連打は、「音ゲー」世代の心を鷲掴みにします。これを弾きこなせることは、若者たちのコミュニティにおいて一つのステータスと言えるでしょう。

これらの曲は、クラシックで培った技術を活かしながら、自分らしい表現で楽しめるのが大きな魅力ですね。

通が選ぶ隠れた名曲で差をつける

「発表会で他の人と同じ曲は弾きたくない」「自分の音楽的センスで、聴いている人を『おっ』と思わせたい」。そんな、人とは違う個性を大切にしたいあなたへ。ここでは、コンサートのプログラムに載ることは稀だけれども、知る人ぞ知る、きらりと光る魅力を持った「隠れた名曲(Hidden Gems)」の世界にご案内します。こうした通好みの選曲は、あなたの音楽への深い愛情と探究心を示す、最高にかっこいい自己紹介になるかもしれません。

クラシックとジャズの幸福な出会い:カプースチン「8つの演奏会用練習曲」

ウクライナ出身の作曲家ニコライ・カプースチンは、クラシック音楽の厳格な形式や書法の中に、ジャズ特有のグルーヴ感あふれるリズムや洗練されたハーモニーを融合させた、唯一無二の作風で知られています。特に「8つの演奏会用練習曲」は、その魅力が凝縮された代表作。楽譜は完全にクラシックとして書かれているのに、そこから聴こえてくるのは紛れもない最高にクールなモダンジャズです。スウィンギーなリズム、ブルーノートを効果的に使ったメロディラインは、聴く人を虜にします。これを弾きこなすには、正確なクラシックのテクニックに加えて、ジャズ特有のノリを身体で理解する必要がありますが、その挑戦はあなたをピアニストとして一回りも二回りも成長させてくれるはずです。

異国情緒あふれる「粋」なかっこよさ

定番のドイツ・フランス・ロシア音楽から少し視野を広げると、魅力的なお国柄を反映した名曲がたくさん見つかります。

  • グラナドス「アンダルーサ(スペイン舞曲集 第5番)」: 情熱の国スペインの作曲家グラナドスによる、ギターのつま弾きを模したリズムと、哀愁を帯びたメロディが印象的な一曲。アンダルシア地方の乾いた空気と、夕暮れの物悲しさが目に浮かぶようです。派手さはありませんが、心に深く染み入る「粋」なかっこよさがあります。
  • シャミナード「スカーフの踊り」: フランスの女性作曲家セシル・シャミナードによる、優雅で少しコケティッシュ(小悪魔的)な魅力にあふれた小品。軽やかなステップを踏むようなリズムと、おしゃれな和声進行が特徴です。演奏会や発表会のアンコールピースとしても最適で、あなたのセンスの良さをアピールできます。

こうした隠れた名曲を探す旅は、YouTubeで一人の作曲家を深掘りしてみたり、CDショップで知らない作曲家のアルバムを手に取ってみたりと、宝探しのような楽しさがありますよ。

Q&A 手が小さくても弾ける曲は?

ピアノを愛する多くの人が抱える悩み、それが「手の大きさ」の問題かもしれません。「オクターブが届かないから、あの憧れの曲は弾けない…」と、諦めてしまっている方もいるのではないでしょうか。でも、心配しないでください。手の大きさは、乗り越えられない壁では決してありません。適切な選曲と、身体の使い方を工夫することで、ハンデキャップを個性に変えることだって可能なのです。

選曲のポイント:オクターブや広い和音を避ける

まず最も重要なのは、無理のない選曲をすることです。具体的には、「オクターブの連続(オクターブ連打)が多用されていない曲」や、「10度以上の広いアルペジオや和音が少ない曲」を選ぶのが基本戦略になります。幸いなことに、ピアノの膨大なレパートリーの中には、これらの条件を満たす素晴らしい名曲がたくさんあります。

手が小さくても挑戦しやすい「かっこいい曲」具体例

  • モーツァルト「トルコ行進曲」: コーダにオクターブは出てきますが、連続するものではなく、リズミカルに単発で叩く形なので、手の小さな方でも比較的対応しやすいです。曲の大部分は単音のメロディで構成されています。
  • ショパン「小犬のワルツ」: くるくると回転する右手のパッセージは、指を大きく広げる必要がなく、むしろ指の独立性と素早い動きが求められます。手の大きさよりも、指の俊敏性が鍵となる曲です。
  • ドビュッシー「アラベスク 第1番」: この曲の美しさは、同時に音を鳴らす和音(ブロックコード)ではなく、時間差で音を鳴らす分散和音(アルペジオ)によって作られています。そのため、手が小さくても、手首を柔らかく使って滑らかに音をつなげることで、豊かな響きを生み出すことが可能です。

演奏の工夫:身体全体を使ってカバーする

どうしても弾きたい曲にオクターブが出てくる場合でも、工夫次第で演奏は可能です。例えば、和音を「ジャーン」と同時に弾くのではなく、下の音から上の音へ素早く「タラン」と弾くアルペジオ奏法を用いる、手首や腕全体をしなやかに使って、鍵盤上の移動距離をスムーズにカバーする、といった方法があります。手の大きさで悩んでいる方は、電子ピアノの鍵盤のタッチにも注目してみると良いかもしれません。電子ピアノの鍵盤タッチの種類によっては、軽い力で演奏できるモデルもあり、身体への負担を軽減できる可能性があります。

歴史上、アリシア・デ・ラローチャのように、小柄な手で世界的な名声を博したピアニストもいます。大切なのは、自分の身体的特徴を悲観するのではなく、それを個性として受け入れ、自分に合った奏法とレパートリーを見つけていくことですね。

弾けたらかっこいいピアノ曲ランキング クラシック総まとめ

さて、ここまで難易度別、ジャンル別と、本当にたくさんの「弾けたらかっこいいピアノ曲」を見てきましたが、あなたの心に響く一曲は見つかったでしょうか?

この記事を通して私が一番伝えたかったのは、「かっこいい」の定義は一つではない、ということです。圧倒的なスピードとテクニックで聴衆を魅了するヴィルトゥオーゾ的なかっこよさ。静かな音色の中に深い感情を込める、内省的なかっこよさ。誰も知らないような隠れた名曲を披露する、知的なかっこよさ。そして、たとえシンプルな曲であっても、心を込めて丁寧に演奏する、その真摯な姿勢そのものが持つかっこよさ。

結局のところ、ピアノ演奏において最も大切なのは、あなた自身が「この曲が好きだ!」「この曲の世界を表現したい!」と心から感じられるかどうか、という点に尽きるのだと思います。その純粋な情熱こそが、日々の地道な練習を支える最大のモチベーションになりますし、その想いは必ず音に乗って、聴く人の心に伝わるはずです。

最後に:焦らず、自分のペースで楽しもう

いきなり上級者向けの難曲に挑戦して挫折してしまうよりも、今の自分のレベルで「少し頑張れば届きそう」な曲を着実にマスターしていく方が、結果的に長くピアノを楽しむことができます。今回ご紹介したランキングはあくまで一つの道しるべです。ぜひ、これをヒントに色々な曲を聴いてみて、あなたの心を最も揺さぶる「運命の一曲」を見つけてください。

その一曲が、あなたのピアノライフをより一層豊かで、輝きに満ちたものにしてくれることを、心から願っています。さあ、一緒に音楽の旅に出かけましょう!

ピア僧

1976年、北海道生まれ。

電子ピアノ選びに迷っていませんか?

Digital Paino Navi運営者のピア憎です。私自身、数々の電子ピアノを弾き比べ、その魅力を追求してきました。この経験と知識を活かし、あなたの最適な一台を見つけるお手伝いをします。

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