電子ピアノって、置いた瞬間に部屋の雰囲気が変わるんですよね。88鍵盤のモデルは幅が約130〜140cmあるので、黒くて大きなピアノを壁際に置くと、せっかく整えたインテリアの中で存在感が強くなることがあります。
私自身、部屋に置いても違和感のない、シンプルなピアノが好きなタイプです。実際に使ってきたヤマハのP-125とコルグのD1も、決め手のひとつは「余計な飾りがなく、すっきりして見えること」でした。楽器店で販売員をしていた頃も、「インテリアに合うのはどれ?」という相談を受けることがありました。
ただし、電子ピアノは家具であると同時に、演奏するための楽器でもあります。見た目だけで選ぶと、鍵盤のタッチや設置スペース、ペダルの使い勝手で後悔することもあるんです。
この記事では、元楽器店員の視点から、おしゃれな電子ピアノの選び方と部屋になじむおすすめ機種を紹介します。カラーや奥行きだけでなく、実際に設置するときの注意点まで詳しく解説します。
- おしゃれで部屋になじむ電子ピアノの特徴
- 白・木目・黒などカラー別の選び方
- デザイン性と演奏性能を両立したおすすめ機種
- 本体サイズと実際の設置寸法の違い
- 購入後に後悔しないための注意点
おしゃれな電子ピアノの選び方
おしゃれな電子ピアノを選ぶときは、デザインだけでなく、置いたときの見え方を考えることが大切です。
特に確認したいのは、形・カラー・奥行き・鍵盤の4つ。これらを押さえると、自分の部屋に合ったモデルを選びやすくなります。
シンプルな形は部屋になじみやすい
おしゃれな電子ピアノというと、珍しいカラーや凝ったデザインをイメージするかもしれません。
でも、長く使うことを考えると、装飾が少なく、直線的ですっきりした形も魅力的です。
電子ピアノは横幅が約130〜140cmあるため、それ自体が大きな家具のような存在になります。操作ボタンやディスプレイが目立たないモデルなら、周囲のインテリアとも合わせやすいでしょう。
私が使ってきたP-125やD1も、こうしたシンプルなデザインが気に入っています。
P-125は操作部分が比較的控えめで、D1はスピーカーを内蔵しない薄型のデザイン。どちらも専用の家具調キャビネットを持つモデルとは異なりますが、スタンドや周辺アイテムを工夫すると、部屋にすっきり収められます。
もちろん、カシオPX-S7000のように、ピアノそのものをインテリアの主役にする選び方もあります。大切なのは、目立たせたいのか、自然になじませたいのかを先に決めることです。
色と木目は床や家具に合わせる
電子ピアノのカラー選びで迷ったら、まず床や近くの家具を見てみてください。
ピアノ単体で好きな色を選ぶのもいいですが、床や家具と色の系統をそろえると、統一感のある空間を作りやすくなります。
| 部屋の雰囲気 | おすすめの色 | 選び方のポイント |
|---|---|---|
| 北欧系・ナチュラル | オーク調、ホワイトバーチ調 | 明るい木目で柔らかい印象に |
| 白を基調とした部屋 | ホワイト、ホワイトメープル調 | 壁や家具との統一感を重視 |
| ヴィンテージ系 | ウォールナット調、ローズウッド調 | 落ち着いた木目で家具になじませる |
| モノトーン・モダン | ブラック、ブラックウッド調 | 空間を引き締めるアクセントに |
| 個性的なインテリア | レッド、グリーン、マスタード系 | ピアノを部屋の主役にする |
たとえば、明るいフローリングの部屋ならホワイト系やオーク調、濃い色の家具が多い部屋ならウォールナット調などが候補になります。
ただし、白系なら必ず部屋が広く見えるというわけではありません。壁とのコントラストや照明、周辺家具の配置によって印象は変わります。
特に木目調は、商品画像と実物で色の印象が違う場合があります。できれば購入前に店舗で実物を確認しましょう。
奥行きは設置時の寸法で選ぶ
限られたスペースに電子ピアノを置くなら、特に重要なのが奥行きです。
88鍵盤モデルは幅が大きく変わらないため、奥行きや高さによって部屋の圧迫感が変わります。
ただし、ここで注意したいことがあります。
カタログにある本体の奥行きと、実際に使用するときの奥行きは同じとは限りません。
ポータブル型では、専用スタンドや譜面立てを取り付けると、設置に必要なスペースが大きくなることがあります。
| 機種 | 本体の奥行き | 使用時の奥行き |
|---|---|---|
| KORG D1 | 263mm | 譜面立て装着時375mm |
| CASIO PX-S1100 | 232mm | CS-68Pスタンド使用時366mm |
| CASIO PX-S7000 | 242mm | 付属スタンド使用時449mm |
| Yamaha YDP-S36 | 296mm | 転倒防止金具装着時366mm |
| Yamaha YDP-S56 | 309mm | 転倒防止金具装着時382mm |
たとえば、KORG D1は本体だけなら奥行263mmですが、付属の譜面立てを取り付けると375mmになります。
また、ヤマハYDP-S36は本体奥行296mmとスリムですが、転倒防止金具を取り付けると366mmです。
つまり、カタログの数字だけを比較すると、実際の設置スペースを見誤る可能性があるわけです。
- 本体とスタンドを組み合わせた奥行きを確認する
- 譜面立てや鍵盤蓋を開いた状態も考える
- 転倒防止金具や配線スペースを確保する
- 椅子を引くスペースも忘れない
- メーカー指定の壁との距離や設置条件を守る
椅子を引くスペースは、本体の前に70〜80cm程度をひとつの目安として考えられますが、身長や椅子の形、通路の有無によって必要な寸法は変わります。
購入前には、本体のサイズだけでなく、演奏するときに必要なスペースも実際に測っておくと安心です。
鍵盤の蓋と配線も確認する
電子ピアノは、演奏していない時間も部屋の中に置かれています。
そのため、弾いていないときにどう見えるかも重要なポイントです。
据え置き型には、鍵盤蓋を閉じるとすっきりした外観になるモデルがあります。特にスリム型では、蓋が天板のような形になる製品もあり、家具に近い印象になります。
一方、ポータブル型は鍵盤蓋がない機種も多いため、ホコリ対策としてカバーを用意するのもおすすめです。ただし、メーカーが推奨する材質や取り扱い方法を確認してください。
また、電源コードやペダルのケーブルが目立つと、生活感が出やすくなります。
ケーブルをスタンドの脚に沿わせるなどして整理すると見た目がすっきりしますが、コードを強く曲げたり、無理に束ねたりしないよう注意しましょう。
鍵盤とペダルは見た目より重要
元楽器店員として、ここは特に伝えたいところです。
デザインで候補を選ぶのはいいのですが、長くピアノを楽しみたいなら、最後は鍵盤とペダルを確認してください。
特にクラシックピアノの演奏やレッスンを目的とする場合は、88鍵盤とハンマーアクション鍵盤を備えたモデルを基本に考えるのがおすすめです。
ハンマーアクション鍵盤は、アコースティックピアノに近い鍵盤の重さや動きを再現するための仕組みです。
ただし、同じ88鍵盤の電子ピアノでも、鍵盤の重さや戻り方、連打のしやすさには違いがあります。可能なら店頭で弾き比べてみましょう。
また、レッスンで長く使うなら3本ペダルにも注目してください。ダンパー・ソステヌート・ソフトの各ペダルを備えたモデルなら、より幅広い曲に対応できます。
一方、趣味でポップスを楽しむだけなら、最初から3本ペダルが必須とは限りません。演奏したい曲やレッスンの方針に合わせて選びましょう。
ピア憎私なら、最初にデザインとサイズで候補を絞り、最後に鍵盤とペダルを確認します。見た目と弾きやすさを両立できるモデルを探すのが、長く使うためのコツです。
どのような鍵盤を避けたほうがよいのか詳しく知りたい方は、買ってはいけない電子ピアノの特徴と失敗を防ぐ選び方も参考にしてみてください。
おしゃれな電子ピアノのおすすめ機種
ここからは、デザイン性に注目して選んだ電子ピアノを紹介します。
家具のようなモデルから、白や木目の据え置き型、コンパクトなポータブル型まで、それぞれ特徴があります。
なお、紹介するカラーや仕様は2026年10月時点のメーカー公表情報を基準にしています。販売状況や価格は変わるため、購入時には各メーカーの公式サイトや販売店で最新情報を確認してください。
家具のようなローランドKIYOLA
「電子ピアノらしさを抑えて、家具のように置きたい」という方に注目してほしいのが、ローランドのKIYOLA(きよら)KF-20です。
KIYOLAは、ローランドとカリモク家具が共同開発した電子ピアノ。天然木を使ったキャビネットと、流れるような曲線が特徴です。
初代KF-10は2015年度のグッドデザイン賞を受賞し、現在は生産完了モデルとなっています。その後、2025年11月27日にKF-20が発売されました。
KF-20のカラーは、ピュアオーク、シアーホワイト、ウォールナット、セラドングリーンの4色です。
北欧風のリビングならピュアオーク、落ち着いたインテリアにはウォールナット、個性的な空間を作りたいならセラドングリーンも候補になるでしょう。
サイズは蓋を閉じた状態で幅1,396mm×奥行382mm×高さ783mm。転倒防止用のスタビライザーを含む寸法です。
ピアノ本体の重量は34.0kgで、専用ペダルや椅子は別の重量になります。
鍵盤にはPHA-50ハイブリッド鍵盤を採用。木材と樹脂を組み合わせた構造で、エスケープメント機構も備えています。
家具のような見た目だけでなく、演奏性能にもこだわったモデルです。
ただし、天然木を使用しているため、木目や色の濃淡には個体差があります。これも天然素材ならではの特徴として理解しておきましょう。
白い木目が魅力のヤマハARIUS
白や明るい木目の電子ピアノを探しているなら、ヤマハのARIUS(アリウス)シリーズもおすすめです。
2026年6月25日に発売されたYDP-166、YDP-146、YDP-S56、YDP-S36では、モデルによってホワイトバーチ調やホワイトウッド調などのカラーが選べます。
特に、北欧系やナチュラル系のインテリアには、白系の木目がよく合います。
スタンダードタイプのYDP-166は、ニューダークローズウッド調・ブラックウッド調・ホワイトバーチ調・ホワイトウッド調の4色展開です。
一方、スリムタイプのYDP-S36はブラックウッド調・ホワイトバーチ調・ホワイトウッド調の3色、YDP-S56はブラックウッド調・ホワイトウッド調の2色です。
部屋をすっきり見せたい方には、スリムタイプのYDP-S36やYDP-S56が候補になります。
ただし、YDP-S36は本体奥行296mmでも、転倒防止金具を装着すると366mmになります。YDP-S56も本体奥行309mmに対し、金具装着時は382mmです。
薄さを重視する場合でも、実際の設置寸法まで確認することが大切です。
また、ヤマハミュージック直営店では2026年9月1日に電子ピアノの販売価格が改定されています。以前の価格を掲載したショップや記事もあるため、購入前には最新の販売価格を確認してください。
木目で選ぶならカワイCXシリーズ
家具との統一感を重視するなら、カワイのCXシリーズもチェックしてみてください。
2025年9月18日に発売されたCXシリーズは、インテリアになじむカラーやキャビネットデザインも魅力の電子ピアノです。
CX302には、ホワイトメープル調・ライトオーク調・モカウォルナット調・ローズウッド調の4色が用意されています。
ブラックを用意せず、木目を中心としたカラー展開になっているのが特徴です。
奥行きは405mm。極端に薄いモデルではありませんが、落ち着いた木目のデザインはリビングにも合わせやすいでしょう。
CX302とCX202では、キャビネットの構造や外観、搭載する機能に違いがあります。
ただし、外観だけで演奏時の安定性を判断することはできません。どちらを選ぶか迷った場合は、実際に鍵盤やペダルを操作して、弾き心地を比較するのがおすすめです。
参考:カワイ公式サイト
色で楽しむコルグC1 Air
少し個性的なカラーを選びたい方には、コルグのC1 Airも候補になります。
C1 Airは、ブラック、ホワイト、レッド、ブラウン、ウッデンブラック、ホワイトアッシュの6色展開です。
奥行きは347mmで、鍵盤蓋を閉じた状態の高さは770mm。比較的低く、スリムなキャビネットが特徴です。
レッドは部屋のアクセントになりますし、ホワイトアッシュなら明るいフローリングとの統一感も出しやすいでしょう。
ただし、カラーごとの販売状況は時期によって変わるため、希望する色が購入できるか事前に確認してください。
デザイン重視ならカシオPX-S7000
ピアノそのものをインテリアの主役にしたいなら、カシオのPrivia PX-S7000が魅力的です。
ハーモニアスマスタード、ブラック、ホワイトの3色があり、なかでもハーモニアスマスタードは個性的なデザインが特徴です。
本体と同系色のスタンド、ファブリック素材を使ったスピーカー部分、透明な譜面立てなど、インテリアとの調和を意識した仕上がりになっています。
本体はスタンドから取り外せますが、3本ペダル付きの専用スタンドを組み合わせたスタイルが特徴です。
本体だけの奥行きは242mmですが、付属スタンドを使用すると奥行きは449mmになります。
また、本体重量は14.8kg、スタンドとペダルを含む重量は28.1kgです。
単純に薄くて軽い電子ピアノというより、家具のように設置して使うデザインモデルとして考えるのがおすすめです。
薄型で選ぶカシオPX-S1100
できるだけ薄く、シンプルな電子ピアノを置きたい方には、カシオのPX-S1100もおすすめです。
本体の奥行きは232mm、重量は11.2kg。88鍵盤のハンマーアクション鍵盤とスピーカーを備えたコンパクトなモデルです。
基本カラーはブラック、ホワイト、レッドの3色。さらに、カームブルーとメロウベージュの数量限定カラーも展開されています。
淡いブルーやベージュは、白や木目を中心としたインテリアとの相性を考えて選べるカラーです。
ただし、限定カラーは生産完了や在庫終了となる場合があるため、現在購入できるかどうかは販売店で確認してください。
また、本体だけなら奥行232mmでも、専用スタンドCS-68Pを使用すると奥行366mmになります。
薄さだけで選ぶのではなく、最終的にどのようなスタンドと組み合わせるかまで考えておきましょう。
シンプルなヤマハP-225とコルグD1
最後は、私と同じようにシンプルなデザインが好きな方へ。
ポータブル型から選ぶなら、ヤマハP-225とコルグD1もおすすめです。
ヤマハP-225は、私が以前使っていたP-125の後継にあたるモデル。ブラックとホワイトの2色があり、比較的シンプルな外観です。
専用スタンドL-200を組み合わせると、据え置き型のようなまとまりのある見た目になります。
ただし、L-200や3本ペダルユニットLP-1は別売りなので、購入するときは総額も確認しましょう。
一方、KORG D1はスピーカーを内蔵しない、シンプルな電子ピアノです。
カラーはブラックとホワイト。RH3鍵盤を搭載し、本体の奥行きは263mm、重量は16kgです。
ただし、譜面立てを取り付けると奥行き375mm、高さ328mmになります。
私もD1をダイニングテーブルに置いて使っていますが、シンプルな外観は気に入っているところです。
ただし、一般的なダイニングテーブルでは鍵盤の高さが合わない場合があります。長時間練習するなら、スタンドや椅子の高さを調整したほうがよいでしょう。
もうひとつ注意したいのが、D1にはスピーカーがないことです。音を聞くには、ヘッドホンまたは外部スピーカーなどが必要になります。
また、D1は付属のダンパーペダルを使用できるものの、本体に3本ペダルは標準搭載されていません。クラシックのレッスン用として選ぶ場合は、必要なペダル機能を確認してください。
この2機種の違いは、KORG D1とYAMAHA P-225を比較した記事で詳しく解説しています。
おすすめ機種の比較一覧
ここまで紹介した機種を、デザインの特徴と設置時の注意点で比較してみましょう。
| 機種 | デザインの特徴 | 奥行きの目安 | おすすめの人 |
|---|---|---|---|
| Roland KIYOLA KF-20 | 天然木の家具調 | 382mm | 木の質感を重視する人 |
| Yamaha YDP-166 | 白・木目の定番型 | 422mm | 演奏性能と外観を両立したい人 |
| Yamaha YDP-S36 | スリムなキャビネット | 金具装着時366mm | 壁際にすっきり置きたい人 |
| Kawai CX302 | 木目カラー4色 | 405mm | 家具との統一感を重視する人 |
| KORG C1 Air | カラー展開が豊富 | 347mm | 色で個性を出したい人 |
| CASIO PX-S7000 | スタンド一体感のあるデザイン | スタンド使用時449mm | ピアノをインテリアの主役にしたい人 |
| CASIO PX-S1100 | 薄型でミニマル | 本体232mm | 薄さとカラーを重視する人 |
| Yamaha P-225 | シンプルなポータブル型 | スタンドの選択による | 移動や模様替えを考える人 |
| KORG D1 | スピーカー非搭載の薄型 | 譜面立て装着時375mm | シンプルな外観と鍵盤タッチを重視する人 |
インテリアを重視するならKIYOLAやPX-S7000、白や木目の定番機を選びたいならARIUSやCXシリーズが候補になります。
一方、移動のしやすさや省スペース性を優先するなら、PX-S1100やP-225、D1などのポータブル型も検討してみてください。
気になる機種が見つかったら、楽器専門店の通販でカラーや在庫を比較しておくと、店頭へ行く前の候補を絞りやすくなります。
国内最大級の品揃え!楽器を買うなら【イケベ楽器】カラー違いやスタンドの組み合わせを比較したい場合は、楽器専門のオンラインショップも便利です。
部屋別のおしゃれな置き方
同じ電子ピアノでも、置く場所によって見え方は変わります。
ここでは、リビングと寝室・ワンルームに分けて、設置のコツを紹介します。
リビングは家具と高さをそろえる
リビングでは、ピアノだけが浮いて見えないように、周囲の家具と高さや色を合わせると統一感が出ます。
たとえば、サイドボードの高さが80cm前後なら、蓋を閉じたときに同じくらいの高さになるモデルを選ぶ方法があります。
KIYOLA KF-20は蓋を閉じた高さが783mm、C1 Airは770mmなので、低めのキャビネットと並べるレイアウトも考えやすいでしょう。
また、ピアノの上に小物を置く場合は注意が必要です。飲み物や花瓶など、水がこぼれるおそれのあるものは置かないようにしましょう。
直射日光が当たる場所、エアコンの風が直接当たる場所、湿気の多い場所も避けてください。外装の変色や電子部品の故障につながる可能性があります。
寝室やワンルームは薄型を選ぶ
スペースが限られる寝室やワンルームでは、奥行きの浅い電子ピアノが便利です。
たとえば、PX-S1100やD1のようなポータブル型は、本体だけなら奥行き25cm前後に収まります。
ただし、専用スタンドや譜面立てを使う場合は、設置寸法が大きくなることを忘れないでください。
また、壁に密着させるのではなく、メーカーの取扱説明書に従い、配線や転倒防止金具、放熱に必要なスペースを確保しましょう。
机の上に置く場合は、鍵盤が高くなりすぎないかも確認が必要です。
見た目はコンパクトでも、演奏姿勢が不自然になってしまっては長く使いにくくなります。鍵盤の高さと椅子の高さを合わせることを優先してください。
椅子やカバーも色を合わせる
電子ピアノをおしゃれに見せるなら、本体だけでなく椅子やカバーにも注目しましょう。
白い電子ピアノに白系の椅子、木目の電子ピアノに同系色の椅子を組み合わせると、統一感が出やすくなります。
ただし、椅子はデザイン以上に高さが重要です。
演奏中に肩や手首へ無理な負担がかからないよう、鍵盤との高さ関係を調整できる椅子がおすすめです。
また、カバーはホコリ対策になりますが、通気性や材質にも注意してください。メーカーが推奨するお手入れ方法に従い、湿気がこもらないようにしましょう。
購入前に確認したい注意点
デザインが気に入った電子ピアノでも、使い始めてから不便に感じることがあります。
ここでは、購入前に知っておきたいポイントをまとめました。
スタンドやペダルの追加費用
ポータブル型の電子ピアノは、本体価格だけで判断しないようにしましょう。
機種によっては、専用スタンドや3本ペダルユニット、椅子が別売りになっています。
たとえば、ヤマハP-225には専用スタンドL-200と3本ペダルユニットLP-1が用意されていますが、これらは本体とは別に購入する必要があります。
最初は本体だけで使う予定でも、あとから家具のように設置したくなることがあるかもしれません。
購入前には、本体・スタンド・ペダル・椅子を含めた総額を確認しておくのがおすすめです。
また、電子ピアノは価格が高いほど必ず自分に合うとは限りません。鍵盤の構造やタッチ、スピーカー性能などを実際に確認して選びましょう。
木製鍵盤についても、単純に価格帯だけで判断することはできません。木材の使い方や鍵盤機構はメーカー・モデルによって異なります。
詳しくは、電子ピアノの木製鍵盤と樹脂鍵盤の違いを比較した記事も参考にしてください。
白い電子ピアノの黄ばみ対策
白い電子ピアノを選ぶときに気になるのが、長く使ったときの変色です。
白い外装や鍵盤は、素材や塗装の種類、使用環境によって変色する場合があります。
紫外線は変色を進める要因のひとつですが、熱や経年変化、汚れなどが影響することもあります。
外装の見た目が変色しただけなら、音やタッチに直接影響しない場合が多いものの、高温や直射日光などの環境が電子部品や外装に悪影響を与える可能性はあります。
できるだけ長くきれいに使うためには、直射日光や高温多湿を避け、メーカー指定のお手入れ方法を守ることが大切です。
- 直射日光が長時間当たる場所を避ける
- 柔らかい布でホコリや汚れを拭き取る
- 洗剤やアルコールはメーカーの指示を確認する
- 湿気がこもるようなカバーの使い方を避ける
- 高温や急激な温度変化を避ける
素材によって使用できるクリーナーは異なります。自己判断でアルコールや強い洗剤を使用せず、取扱説明書を確認してください。
ヘッドホンでも打鍵音は残る
電子ピアノはヘッドホンを使えるため、集合住宅でも演奏しやすい楽器です。
ただし、ヘッドホンを使っても、鍵盤を押したときのコトコトという音や、ペダルを踏んだときの振動までは消えません。
特に集合住宅では、床や建物の構造によって振動が階下などに伝わる場合があります。
防振マットなどを使用すると振動を軽減できることがありますが、効果は素材や厚み、床の構造によって異なり、完全な防音を保証するものではありません。
ジョイントマットも、軽微な振動を和らげる場合はありますが、電子ピアノの打鍵音対策として十分な効果が得られるとは限りません。
集合住宅では、管理規約や演奏可能時間も確認しておきましょう。
詳しい対策は、電子ピアノの打鍵音の原因と防音対策で解説しています。
買い替え時の処分方法も考える
今使っている電子ピアノを買い替える場合は、古いモデルの処分方法も考えておきましょう。
電子ピアノは重量があるため、自分で運び出すのが難しい場合があります。
また、自治体によっては粗大ごみとして収集できない場合もあります。
購入店で下取りや引き取りを依頼できるか確認するほか、買取業者への査定依頼も選択肢になります。
買取価格はメーカー、年式、状態、需要などによって異なり、古い機種は値段がつかないこともあります。
出張査定を依頼する場合は、査定料だけでなく、搬出費用やキャンセル料の有無も事前に確認しておきましょう。
複数の業者で条件を比較すれば、費用や手間を把握しやすくなります。
おしゃれな電子ピアノのよくある質問
最後に、おしゃれな電子ピアノを選ぶときに気になる疑問をまとめました。
まとめ
おしゃれな電子ピアノを選ぶなら、見た目だけでなく、実際に部屋へ置いたときの使いやすさまで考えることが大切です。
最後に、選び方のポイントを振り返っておきましょう。
- シンプルなデザインはインテリアになじみやすい
- カラーは床や家具との相性を考えて選ぶ
- 本体サイズだけでなくスタンド込みの設置寸法を確認する
- ピアノ演奏が目的なら88鍵盤とハンマーアクションを基本に考える
- ペダルや鍵盤のタッチは実際に確認する
- 本体以外のスタンド・椅子・ペダルの費用も考える
- 白い外装の変色や集合住宅での打鍵音にも注意する
家具のようなデザインを求めるならKIYOLA、白や木目の定番モデルならARIUSやCXシリーズ、個性的な見た目ならPX-S7000、シンプルで薄いモデルならPX-S1100やP-225、D1などが候補になります。
私はP-125とD1のシンプルな外観が気に入っていますが、どのモデルが合うかは部屋の雰囲気や演奏スタイルによって変わります。
毎日目にするものだからこそ、好きなデザインを選ぶことは大切です。ただし、長く使う楽器でもあるので、鍵盤やペダルの使い心地もしっかり確認したいですね。
なお、この記事の製品仕様やカラーは2026年10月時点のメーカー公表情報を基準にしています。価格や販売状況、製品仕様は変更される場合があるため、購入前には必ずメーカー公式サイトで最新情報を確認してください。
お気に入りの電子ピアノが部屋にあると、鍵盤に向かう時間も楽しくなるものです。見た目と弾きやすさの両方に納得できる1台を選んでください。
