ヤマハP-145 vs P-125 どっちを買うべき?鍵盤・音源・機能の違いを徹底比較

ヤマハP-145の多角的分析と選び方

「P-145とP-125、どっちにすればいいんだろう?」——そう迷ってこの記事にたどり着いたあなたへ。実はこの2台、発売時期も音源の設計思想も、比べてみると結構ちがうんですよね。

P-145は2023年7月に登場したヤマハPシリーズの最新ベーシックモデル。一方のP-125は、長年にわたって売れ続けた旧モデルです。「新しい=いい」とは一概に言えないのが電子ピアノの難しいところで、同時発音数・音色数・ヘッドホン機能など、むしろP-125の方が優れている点もあります

この記事では、P-145に採用された新開発GHC鍵盤の弾き心地や音質の進化、P-125との具体的なスペック差、そしてP-145BTのBluetooth®オーディオ機能まで、購入前に知っておくべきポイントをまるごと解説します。読み終えたあとに「自分はこっちを買えばいい」とスッキリ決められるよう、できるだけわかりやすくまとめました。

この記事のポイント
  • P-145に搭載された新開発GHC鍵盤の弾き心地と、本体コンパクト化の仕組み
  • P-145とP-125で異なる音源・最大同時発音数・音色数など、音質・機能面の違い
  • P-145BTモデルに搭載されたBluetooth®オーディオ機能とその使いどころ
  • 初心者・省スペース派・持ち運び重視派、それぞれに合ったモデルの選び方

目次

ヤマハP-145とP-125、どう違う?

この章の内容
  • ヤマハPシリーズの共通する特徴
  • 新開発GHC鍵盤がもたらす弾き心地
  • P-145の音質とスピーカーの進化
  • ヤマハP-145とP-125の違いを徹底比較
  • 上位モデルP-225とP-145の違いは?

ヤマハPシリーズの共通する特徴

ヤマハのPシリーズは、電子ピアノの中でも「コンパクトで持ち運べる」という点を大きな軸にしてきたシリーズです。アコースティックピアノに近い演奏感を実現しながら、価格も比較的手に届きやすい。だから、初心者からある程度弾ける方まで、長年にわたって幅広い層から支持されてきました。

P-145の登場でPシリーズはさらに進化して、本体サイズがグッとスリムになりました。幅1,326mm・高さ129mm・奥行き268mm・質量11.1kgという設計は、これまでのPシリーズよりも薄くて軽い。部屋のスペースが限られていても置けるし、オプションのソフトケース(SC-KB851など)を使えばスタジオやライブ会場への持ち込みも楽になります

デザインはシンプルで余計な装飾がなく、どんな部屋にも自然に馴染むのもPシリーズらしいところ。操作パネルも必要最低限の機能に絞られていて、初めて電子ピアノを触る人でも直感的に使えます。

P-145の鍵盤には新開発の「GHC鍵盤」が採用されています。低音域は重く、高音域になるほど軽くなる——アコースティックピアノのような段階的なタッチ感を、コンパクトな本体の中に詰め込んだ仕組みです。鍵盤楽器が初めての方や、グランドピアノに近い弾き心地を求める方にとって、この鍵盤の存在はかなり大きいかもしれません。

Pシリーズ全体として言えるのは、「価格を抑えながらも、ヤマハらしい音と鍵盤タッチを体験できる」というバランスのよさ。ただし、P-525のような上位モデルになると鍵盤や音源のグレードがさらに上がるので、予算や目指す演奏レベルによって選ぶモデルを変えていくのがおすすめですよ。

新開発GHC鍵盤がもたらす弾き心地

P-145の最大のトピックが、新開発の「GHC鍵盤」です。従来のPシリーズに搭載されていたGHS鍵盤から進化した設計で、内部機構をよりコンパクトにすることで本体の奥行きを最大2.7cmも削減することに成功しています。鍵盤自体のサイズは変わらずに、中身を刷新した——という感じですね。

アコースティックピアノは低音域の鍵盤が重く、高音域になるにつれて軽くなります。GHC鍵盤もこの「グレードハンマー構造」を踏襲していて、コンパクトな本体でありながらアコースティックピアノに近い自然な演奏感を目指して設計されています。具体的には「鍵盤の重みを感じながら弾けるか」「速いパッセージで正確に反応するか」「タッチの強弱で音の変化をつけられるか」——この3点のバランスがよく取れているという評価が多いです。

打鍵時のメカニカルノイズが前モデルよりかなり抑えられている、という声もあります。ヘッドホンをつけて夜間に練習するときでも、鍵盤を叩く音が気になりにくいのはうれしいポイント。指への衝撃が和らいだと感じるユーザーも一定数います。

ただし、鍵盤のタッチの好みは人によってかなり差があります。少数ながら「鍵盤からカタカタという機械音がする」という報告もあり、電子ピアノの構造上ゼロにはならない部分。気になる人は気になるかも。

ピア憎

可能なら購入前に楽器店でP-145を試弾してみるのがいちばんです。自分の指に馴染むか、求める重さ感に合っているかを実際に確かめてから買うと後悔がないですよ。

P-145の音質とスピーカーの進化

P-145の音源には、ヤマハのフルコンサートグランドピアノ「CFIIIS」からサンプリングされた音が採用されています。芯がしっかりしていて、明るく透明感のある音色が特徴。P-125のRGEスタンダードIII音源と比べると、音の作り方の方向性がちがうというイメージです。

演奏の臨場感を高める機能として「ダンパーレゾナンス」も搭載されています。アコースティックピアノでダンパーペダルを踏んだときに生まれる豊かな共鳴音を再現する機能で、ペダルを踏み込むと音の広がりがぐっと変わります。グランドピアノ特有の「鳴り感」を電子ピアノで体感できる点は、地味ながら演奏の気持ちよさに直結しますよ。

スピーカーシステムも刷新されました。配置と角度を最適化することで、グランドピアノの響板や蓋から反射してくるような音の広がりを再現しようとしています。本体がコンパクトになったにもかかわらず、アンプ出力は7W×2を確保。スピーカーのサイズは小さくなったけど、出力は維持されているので音質が大きく落ちているわけではない、というのが実態に近い評価かなと思います。

実際のユーザー評価は、賛否が分かれています。「安っぽくキンキンする」という声がある一方、「CFXサンプリングで音の再現性が高い」「特にヘッドホン使用時の音質は格別」と高く評価する声も。内蔵スピーカーから出る音の印象は設置環境や個人の聴覚によっても変わるので、実際に試聴してみることが一番の判断基準です。

総じて、P-145はコンパクトなボディながら、ヤマハのグランドピアノの音を継承しつつ、ダンパーレゾナンスと改良スピーカーで初心者から中級者が本格的なピアノ演奏を楽しめる音質を目指して設計されています。この価格帯でここまで仕上げてきたのは素直に評価できるポイントですよ。

ヤマハP-145とP-125の違いを徹底比較

P-145はP-45の後継機種であり、P-125の直接的な後継ではありません。でも実際の購入検討では「P-145 vs P-125どちらを選ぶか」という形で比較されることが多い。両者のちがいを整理しておきましょう。

まず鍵盤の種類。P-125には「GHS鍵盤」、P-145には新開発の「GHC鍵盤」が搭載されています。GHC鍵盤は内部機構をよりコンパクトにすることで本体のスリム化と軽量化に貢献。実際のサイズ差を見ると、高さが166mm→129mm、奥行きが295mm→268mm、質量が11.8kg→11.1kgと、全体的にP-145の方が小さく軽くなっています。

次に音源と音色数。P-145はAWMステレオサンプリング(ヤマハCFIIISコンサートグランドの音源)を採用。一方、P-125はRGEスタンダードIII音源でした。ただし音色数はP-125が24種類に対してP-145は10種類と、種類の豊富さではP-125が上です。P-145はダンパーレゾナンス機能を搭載しているので、ピアノ音色の「響き」の自然さではP-145に優位性があります。

そして最大同時発音数。ここはP-125に大きなアドバンテージがあります。P-145は64音、P-125は192音。この差が実際の演奏にどう影響するか——

同時発音数64音って少なすぎる?

ショパンのノクターンやベートーベンのソナタなど、ペダルを踏みっぱなしにするクラシック曲では、64音という上限に引っかかって前の音が途中でブツっと切れる「音切れ」が起こる可能性があります。バイエルやブルグミュラー程度なら問題ないことが多いですが、「将来的に本格的なクラシックを弾きたい」という方は要注意。P-225やP-125のような192音モデルの方が安心できます。

機能面では、P-145BTモデルにのみBluetoothオーディオ機能が搭載されています。スマホやタブレットの音楽をワイヤレスで本体スピーカーから流せる機能で、P-125にはない特徴です。

逆に、P-125にあってP-145にない機能として「ステレオフォニックオプティマイザー」があります。ヘッドホン使用時に音の広がりをリアルに再現する機能で、夜間のヘッドホン練習が多い人にとってはこれがあるかないかで体験が大きく変わります。

音質に関してはユーザー間で意見が分かれており、「P-125の方が音が好き」という人もいれば「P-145のCFXサンプリングの方が豊か」という人も。スピーカーサイズはP-145の方が小さいですが、アンプ出力は維持されているので、一概にどちらが劣るとは言い切れません。

まとめると——コンパクトさ・最新音源・Bluetooth(BTモデル)を重視するならP-145、音色数・同時発音数・ヘッドホン機能の充実度を重視するならP-125という判断軸で考えるとわかりやすいですよ。詳しい違いの整理はヤマハP-145 vs P-125 7つの違いと今買うべきモデルは?でも解説しています。

上位モデルP-225とP-145の違いは?

P-145とP-225は2023年7月に同時発売されたモデルです。どちらも新開発のGHC鍵盤を採用していて、コンパクトさというPシリーズの強みは共通しています。ただし、性能・機能・価格でいくつか明確なちがいがあります。

音源と音色数:P-225はヤマハ最高峰コンサートグランド「CFX」からのサンプリングを採用し、「VRM-Lite(バーチャルレゾナンスモデリングライト)」でピアノ全体の振動による多彩な共鳴音を再現します。P-145はCFIIISの音源+ダンパーレゾナンス機能で、ペダルを踏んだ際の共鳴を再現。音色数はP-225が24種類、P-145が10種類と、P-225の方が豊富です。最大同時発音数もP-225が192音、P-145が64音。

ヘッドホン使用時の体験差:P-225には「ステレオフォニックオプティマイザー機能」が搭載されています。ヘッドホンをつけたときに、まるでアコースティックピアノの前に座って弾いているような音の広がりを再現してくれます。夜間にヘッドホンで練習することが多い方にとって、これがあるかないかは体験の差として結構大きいです。P-145にはこの機能がありません。

スピーカーシステム:P-225は前面+背面の2WAYスピーカーを採用していて、より奥行き感のある音を再現します。P-145もスピーカー配置は刷新されていますが、2WAYではありません。

カラー展開:P-225はブラック・ホワイトの2色ですが、P-145はブラックのみ。部屋のインテリアに合わせてホワイトを選びたい場合はP-225が選択肢になります。

価格差:市場相場はP-145が約52,800円前後、P-225が約68,200円前後(時期によって変動します。最新価格は各ショップでご確認ください)。約1.5万円の差をどう判断するかがポイントです。

ピア憎

予算を抑えて基本的なピアノ練習をしたいならP-145、ヘッドホン使用が多くてより本格的な音質体験を求めるならP-225——この軸で選ぶとスッキリしますよ。ヤマハP-225とP-145の違いを徹底比較の記事でも詳しく解説しているので、迷ったらあわせてチェックしてみてください。


ヤマハP-145の多角的分析と選び方

ヤマハP-145の多角的分析と選び方
この章の内容
  • P-145とP-145BT、Bluetooth機能の有無
  • ヤマハP-145の良い口コミとユーザー評価
  • ヤマハP-145の悪い口コミと注意点
  • コンパクト設計と持ち運びやすさ
  • 純正オプションスタンドとペダルの必要性
  • P-145購入前に確認すべきこと
  • ヤマハP-145がおすすめの利用者層
  • ヤマハP-145とP-125の比較:新旧モデルの主な違い

P-145とP-145BT、Bluetooth機能の有無

P-145には「P-145」と「P-145BT」の2モデルがあります。この2つのちがいは非常にシンプルで、「Bluetoothオーディオ機能」の有無だけです。

P-145BTの「BT」はBluetooth搭載を示しています。この機能を使うと、スマートフォンやタブレットに保存している音楽を、ケーブルなしでP-145BT本体のスピーカーからワイヤレス再生できます。

これ、実際の練習場面でかなり便利なんですよね。たとえばお気に入りの曲を流しながら一緒に弾いたり、YouTubeのレッスン動画を本体スピーカーから再生しながら合わせて練習したり。スマホの小さなスピーカーから流すよりずっと音がいいので、一気に練習のモチベーションが上がります。P-145BTをBluetooth対応スピーカーとして普段使いするのもアリですよ。

一方、BTなしのP-145にはこのBluetoothオーディオ機能はありません。スマホから音声を入力したい場合は有線ケーブル接続が必要です。

ここで一つ注意点があります。「Bluetoothオーディオ」と「Bluetooth MIDI」は別物です。P-145BTが対応しているのはBluetoothオーディオ(音声の送受信)のみ。スマートピアニストアプリとのMIDI連携など、MIDIをワイヤレスでやり取りしたい場合は、iOSデバイスに限り別売りのワイヤレスMIDIアダプター「UD-BT01」が必要です(その場合、オーディオデータは送受信できません)。

音楽を聴きながら演奏したい・P-145を簡易スピーカーとしても使いたいならP-145BT、ワイヤレス機能にこだわりがなければP-145で十分という判断でOKです。鍵盤や音源などの基本性能は全く同じなので、用途と予算に応じて選んでください。詳しい口コミや使い勝手についてはヤマハ P-145 BTの口コミは?でもまとめています。

ヤマハP-145の良い口コミとユーザー評価

P-145は発売以来、多くのユーザーから肯定的な評価を受けています。購入を考えている方にとって、実際に使った人の声はかなり参考になるはず。

特に多い良い口コミは、大きく3つです。

①鍵盤のタッチが自然でいい:新開発のGHC鍵盤がこの価格帯では驚くほど本格的、という声が多数あります。低音域は重く・高音域は軽くというアコースティックな特性をしっかり再現していて、「軽すぎず重すぎず、指を離すときに吸い付くような適度な抵抗感がある」という表現をするユーザーも。正しい指のフォームを身につけるのに最適だという評価も多く、初心者の練習モチベーション維持に貢献しているようです。

②音質が値段の割にいい:「値段の割に音がいい」「さすがヤマハ」という声が多い。ヤマハのフルコンサートグランドからサンプリングされた音源の恩恵で、この価格帯では考えられないほどリアルで美しいピアノサウンドと評価されています。特にヘッドホン使用時の音質は「格別」という声もあり、「本物のグランドピアノを弾いているような感覚」という意見も見かけます。

③コストパフォーマンスが高い:4万円台でヤマハブランドの信頼性・88鍵ハンマーアクション鍵盤・高品質なピアノサウンドが手に入るのは驚異的だと感じているユーザーが多いです。初めて電子ピアノを買う方にとって、経済的な負担を抑えながら本格的な練習環境を整えられるのは大きな強みです。

他にも、シンプルでスタイリッシュなデザインが部屋に馴染みやすいという声や、操作がわかりやすいという意見も。コンパクトで持ち運びやすいという点は、練習場所を固定したくないユーザーから特にプラス評価されています。

こうした口コミからわかるのは、手頃な価格で本格的なピアノ体験を求める初心者や、スペースを取らずに本格練習をしたい方にとって、P-145は非常に魅力的な選択肢だということ。ポジティブな評価の多くが「この価格でここまでとは思わなかった」という驚きを含んでいます。

ヤマハP-145の悪い口コミと注意点

もちろん、P-145にも気になる点はあります。購入後のギャップを減らすために、悪い口コミや注意点もしっかりチェックしておきましょう。

①音量表現が難しいと感じる人もいる:アコースティックピアノと比べると、P-145では微細なタッチの強弱による音量変化を細かく表現するのが難しいという意見があります。これは電子ピアノ全般に共通する技術的な限界でもありますが、表現の幅を重視する上級者には物足りなく感じるかもしれません。ただし初心者の練習用としては、基本的な強弱表現を身につけるには十分な機能を持っています。

②打鍵音(カタカタ音)が気になるという声も:電子ピアノは機械的な構造上、鍵盤操作時にカタカタという音が発生します。集合住宅や夜間のヘッドホン練習では、この音が気になる可能性があります。対策としては防振マットを敷く・ヘッドホンを使うなどが有効ですが、感じ方には個人差があるため試弾での確認が確実です。

③付属ペダルは「チープ」という評価が多い:これは割と多い不満点です。P-145に付属するフットスイッチは簡易的なオン・オフのみで、アコースティックピアノのようなハーフペダル機能には対応していません。本格的なペダル奏法を練習するなら、別途ハーフペダル対応のFC3Aペダルや3本ペダルユニットのLP-5Aを購入することを強くおすすめします。これは追加費用になるので、購入時の総予算に含めて考えておきましょう。

その他の注意点としては——

  • 上位モデルP-225に搭載されている「ステレオフォニックオプティマイザー機能」がない(ヘッドホンでの音の広がり体験に影響)
  • 本体カラーはブラックのみ(ホワイトが欲しい場合はP-225を選ぶことになる)
  • 電源スイッチとボリュームが一体になっている操作性が「使いにくい」という意見がある

これらの点を踏まえて、自身の利用目的や許容範囲を確認した上で購入を検討してください。

コンパクト設計と持ち運びやすさ

P-145の大きな強みの一つが、コンパクトな設計と持ち運びやすさです。Pシリーズが長年培ってきた武器で、P-145でもその特徴はしっかり受け継がれています。

サイズは幅1,326mm・高さ129mm・奥行き268mm。電子ピアノの中でも特にスリムな部類で、奥行き268mmの薄型設計は限られたスペースにもすっきり収まります。テーブルや机の上に置いても邪魔になりにくいサイズ感は、生活空間に気軽にピアノを取り入れたい方にとって大きなメリットです。シンプルなデザインはどんな部屋のインテリアにも馴染みやすいのもポイント。

本体質量は11.1kg。女性一人でも両手で抱えて移動できる重さで、部屋の模様替えのときも困りません。

持ち運びを前提とするなら、オプションの専用ソフトケース「SC-KB851」を使うのがおすすめです。スタジオでのセッション、ライブハウスでの演奏、友人宅での集まり、旅行先……様々な場所に気軽にピアノを持ち込めます。「どこでも弾きたい」という方にとって、この携帯性は本当に魅力的なポイントですよ。

ただし、軽量・コンパクトにはトレードオフもあります。本体だけを机に置いて演奏する場合、弾き方によっては本体が動いたり揺れたりすることがあります。安定した環境で本格的に弾きたい場合や、3本ペダルユニットを使いたい場合は、後述する純正オプションスタンドの導入が現実的な選択です。

純正オプションスタンドとペダルの必要性

P-145はそのままテーブルや机の上に置いて手軽に演奏できますが、より本格的に使うなら純正オプションのスタンドとペダルユニットの導入を検討するのがおすすめです。

P-145本体に付属しているのは、譜面立て・簡易フットスイッチ・電源アダプター。このフットスイッチはオン・オフのみのシンプルなもので、アコースティックピアノのような繊細なペダル表現には対応していません。

より表現力のある演奏を目指すなら、別売りのペダルユニットを検討しましょう。

  • FC3A(ハーフペダル対応フットペダル):踏み込む深さで音の伸び具合を調整できる。アコースティックピアノに近い繊細な表現が可能
  • LP-5A(3本ペダルユニット):ダンパー・ソステヌート・ソフトの3ペダルが一体。L-100スタンドと組み合わせることで安定した本格的な演奏感が得られる

これらのオプションペダルを使うことで、アコースティックピアノ特有の響きや表現力を電子ピアノで再現し、演奏の幅を大きく広げることができます。

スタンドについては、P-145対応の純正スタンド「L-100」(希望小売価格:13,200円)があります。本体をしっかり固定でき、演奏中の揺れを気にせず正しい姿勢で練習できます。

ただし、スタンドとペダルを合わせると2万円以上の追加費用が発生します。「それなら最初からスタンド一体型の据え置き電子ピアノを買えばよかった」と後から感じるケースもあるのが正直なところ。持ち運びの予定がなく自宅での据え置き使用が主な目的なら、最初からスタンド一体型モデルを検討するのも賢い選択肢ですよ。購入前に、演奏スタイル・設置環境・予算を総合的に考えておきましょう。

P-145購入前に確認すべきこと

P-145の購入で後悔しないために、事前に確認しておきたいポイントをまとめました。

①ステレオフォニックオプティマイザーがない:P-225には搭載されていて、ヘッドホン使用時に「アコースティックピアノの前に座って弾いているような音の広がり」を再現してくれます。夜間のヘッドホン練習が中心になるなら、P-225との比較検討を強くおすすめします。

②カラーはブラックのみ:部屋のインテリアとの相性を重視する方は注意が必要です。ホワイトを選びたい場合はP-225になります。

③電源スイッチとボリュームが一体:慣れれば問題ない程度ですが、一部ユーザーから「使いにくい」という声もあります。試弾の際にパネル操作も確認してみましょう。

④付属品と追加費用の確認:付属するのは簡易フットスイッチのみ。本格的なペダル奏法を学びたいならFC3AやLP-5A、安定した演奏環境にはL-100スタンドが必要です。これらの追加費用も含めた総額を事前に把握しておくことが重要です。

⑤中古・レンタルの場合は状態確認を徹底:鍵盤の動作・スピーカーの音質・ヘッドホン端子の状態・製造年・保証内容を必ず確認しましょう。個人間の取引はリスクを伴うので、信頼できる販売元を選ぶことが大切です。

そして最も重要なのが「試弾」です。電子ピアノは鍵盤のタッチや音質がモデルによって全然ちがいます。P-145のGHC鍵盤を実際に楽器店で弾いてみて、好みのタッチ感か・無理なく演奏できる重さかを確かめてから買うのがベストですよ。

ヤマハP-145がおすすめの利用者層

P-145がどんな人に向いているのか、具体的に整理しておきましょう。

①これから初めてピアノを始める初心者:シンプルな操作性と、アコースティックピアノに近いGHC鍵盤の弾き心地は、正しい指フォームや演奏の基礎を学ぶのに最適です。バイエルやブルグミュラー、ソナチネ程度の初〜中級レベルなら十分に対応できます。

②スペースに限りがある方:コンパクト・軽量なので、マンションやアパートでも置き場所を選びません。デスクや机の上に置けるサイズ感は、スペースが限られた部屋でのピアノ生活を現実にしてくれます。

③持ち運びを重視する方:スタジオ・友人宅・ライブ会場……いろんな場所で弾きたい人にとって、11.1kgの軽量ボディとオプションのソフトケースは強い味方です。

④コスパ重視で信頼できるメーカーのモデルを選びたい方:ヤマハブランドの信頼性と、本格的な鍵盤・音源を比較的手頃な価格で手に入れられるのがP-145の魅力。初めての電子ピアノにかかるコストをできるだけ抑えたい方に向いています。

一方、P-145が向かない可能性があるのは——プロや上級者、多様な音色や高度な機能を必要とする方、ヘッドホン練習中心でステレオフォニックオプティマイザーが欲しい方、ペダルを多用するクラシックを演奏する方。そういった場合はP-225・P-525や他メーカーの上位モデルも検討してみましょう。

「気軽にピアノを始めたい」「場所を取りたくない」「持ち運びも視野に入れている」「コスパを重視したい」——この4条件のうち2つ以上当てはまるなら、P-145はかなり有力な候補になりますよ。

ヤマハP-145とP-125の比較:新旧モデルの主な違い

  • P-145は2023年7月に発売されたヤマハPシリーズの新モデル
  • P-145はP-45の後継機種であり、P-125の直接の後継ではないがよく比較される
  • P-145は新開発のGHC鍵盤を搭載し、P-125はGHS鍵盤を搭載
  • GHC鍵盤はGHS鍵盤より内部機構がコンパクトになり、本体のスリム化・軽量化に貢献
  • P-145の本体重量は11.1kg、P-125は11.8kg(P-145の方が軽量)
  • P-145はCFIIISコンサートグランドの音源を採用、P-125はRGEスタンダードIII音源を採用
  • 最大同時発音数はP-145が64音、P-125が192音(P-125が大幅に多い)
  • 音色数はP-145が10種類、P-125が24種類(P-125の方が豊富)
  • P-145BTモデルにはBluetoothオーディオ機能があるが、P-145とP-125にはない
  • P-125にはステレオフォニックオプティマイザー機能があるが、P-145にはない
  • P-145はダンパーペダルを踏んだ際の共鳴音を再現する「ダンパーレゾナンス」機能を搭載
  • P-145はヤマハの88鍵盤電子ピアノの中で最も安価なモデルの一つ
  • P-145はコンパクトで持ち運びやすい設計で、省スペース設置に適している
  • スマートピアニストやRec’n’Shareアプリに対応し、スマートデバイスからの機能拡張が可能
  • 付属ペダルは簡易フットスイッチのみ。本格的な演奏には別売りのLP-5AやFC3Aが推奨

P-145 vs P-125 よくある質問

P-145とP-125、結局どちらを買えばいいですか?

「コンパクトさ・最新の音源・Bluetooth機能(BTモデル)」を重視するならP-145。「音色の豊富さ・同時発音数の多さ・ヘッドホン使用時の音の広がり(ステレオフォニックオプティマイザー)」を重視するならP-125がおすすめです。初心者でこれからバイエルやブルグミュラーを練習するならP-145で十分ですが、ショパンやベートーベンなどペダルを多用するクラシックを弾くなら、同時発音数192音のP-125(または同スペックのP-225)の方が安心です。

P-145の同時発音数64音は少なすぎますか?

用途によります。バイエル・ブルグミュラー・ソナチネ程度なら問題になることはほとんどありません。ただしショパンのノクターンやベートーベンのソナタなど、ペダルを長く踏んだまま演奏するクラシック曲では、音切れが発生するケースがあります。「将来的にそういった曲を弾きたい」という場合は、192音を搭載するP-225や上位モデルを検討するのがおすすめです。

P-145はスタンドなしで使えますか?

テーブルや机の上に置いて使うことができます。ただし、演奏中に本体が動きやすかったり、演奏姿勢が安定しないことも。本格的な練習環境を整えたいなら、純正スタンド「L-100」(希望小売価格13,200円)と3本ペダルユニット「LP-5A」を組み合わせるのがおすすめです。持ち運びの予定がなく自宅据え置きが主な使い方なら、最初からスタンド一体型の電子ピアノを検討するのも一つの方法ですよ。


まとめ:P-145とP-125、あなたに合う一台はどちら?

P-145とP-125の比較をまとめると、こんなイメージです。

比較項目P-145P-125
鍵盤GHC鍵盤(新開発)GHS鍵盤
音源AWMステレオ(CFIIIS)RGEスタンダードIII
最大同時発音数64音192音
音色数10種類24種類
BluetoothオーディオBTモデルのみ搭載なし
ステレオフォニックオプティマイザーなしあり
ダンパーレゾナンスありなし
本体重量11.1kg11.8kg
本体カラーブラックのみブラック・ホワイト
※仕様は変更になる場合があります。最新情報はヤマハ公式サイトでご確認ください。

「コンパクトさ・軽さ・最新音源・Bluetooth(BTモデル)」ならP-145、「音色数・同時発音数・ヘッドホン機能の充実度」ならP-125。どちらを選ぶかはあなたの練習スタイルや弾きたい曲によって変わってきます。

ヤマハPシリーズ全体のラインナップや他モデルとの比較は、電子ピアノヤマハPシリーズ徹底比較でも詳しく解説しています。P-145・P-225・P-525など、価格帯ごとのちがいを整理したので、どのモデルにするか迷っている方はあわせてチェックしてみてください。

また、「電子ピアノ選びで後悔したくない」という方には買ってはいけない電子ピアノの記事も参考になるかもしれません。初心者が陥りやすい落とし穴をまとめているので、P-145以外のモデルも含めて検討する際のチェックリストとして使えますよ。

最終的には「実際に試弾してみること」が一番の判断基準。楽器店でP-145の鍵盤を触ってみて、「これだ」と思ったらそれが答えです。あなたにぴったりの一台が見つかりますように。

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