カシオ電子ピアノ完全ガイド|全シリーズの値段と選び方【2026年版】

「カシオの電子ピアノって、結局どうなの?」「PX-S1100が話題だけど、ヤマハやカワイと比べてどう違うの?」── そんな質問を、楽器店の現場で最近本当によく耳にするようになりました。

運営者の「ピア僧」です。私は10年以上にわたって楽器店で鍵盤楽器の販売に携わってきました。正直に言うと、10年前のカシオは「安いけれど本格派には選ばれにくい」というポジションでした。しかし、PX-Sシリーズが登場してから、状況は劇的に変わりました。世界最薄クラスの薄型デザイン、ベヒシュタインとの共同開発によるGrand Hybrid、進化したマルチディメンショナルAiR音源── 今のカシオは、もはや「ヤマハ・カワイ・ローランドと並ぶ4大メーカー」と呼ぶに値する完成度になっています。

このページは、その販売経験のすべてを注ぎ込んだ「カシオ電子ピアノの完全ガイド」です。CDP・PX-S・PX据え置き・Celviano AP・Grand Hybrid GPの5シリーズ、全主要モデルの値段、特徴、選び方を、現場での販売経験に基づいて率直に解説します。

カタログでは伝わらない「世界最薄PX-Sの真価」「ベヒシュタイン共同開発GP系の本気度」「他社との本当の違い」まで、メーカーの広告では聞けない本音の情報をまとめました。

目次

なぜカシオ電子ピアノが選ばれるのか

「カシオは安いだけ」── これが一昔前のイメージでした。しかし、現在のカシオは明確に異なる4つの強みで、ヤマハ・カワイ・ローランドと並ぶ選択肢として確立されています。

計算機メーカーが作るテクノロジー発想の電子ピアノ

カシオは1957年創業、計算機・時計・電子楽器を中心とする総合エレクトロニクス企業です。電子ピアノでは、ヤマハ・カワイのような楽器メーカー出自ではなく、エレクトロニクスメーカー出自ならではの先進発想を持ち込んでいます。スマホ連携、ディスプレイUI、軽量・省電力設計── これらはまさに「家電メーカー的なものづくり」が活きる領域です。

カシオサウンドの特徴 ── 進化したコスパサウンド

カシオの音色は、近年大きく進化しました。マルチディメンショナルAiR音源と呼ばれる独自技術により、グランドピアノの繊細な響きを高い次元で再現しています。「カシオの音はチープ」という古いイメージは、PX-Sシリーズ以降のモデルには当てはまりません。

世界最薄クラスのデザイン哲学

カシオ最大の差別化要因が、業界トップクラスの薄さです。代表機PX-S1100は奥行き約23cm、本体重量約11kg。これはノートパソコンを縦置きしたようなサイズ感で、リビングのテレビ台の上にも置けるほどコンパクトです。「薄さ・軽さ・デザイン性」を電子ピアノに持ち込んだのは、カシオの大きな功績です。

ベヒシュタインとの共同開発 ── Grand Hybrid

カシオの最高峰モデル「Grand Hybrid」シリーズは、ドイツの名門ピアノメーカー「ベヒシュタイン」と共同開発されています。ベヒシュタインのコンサートグランドの音色をサンプリングし、本物のピアノに使われる木製鍵盤を電子ピアノに搭載。「カシオがここまで本格派に踏み込めるのか」と業界を驚かせたコラボレーションです。

「カシオは安いだけ」のイメージは過去のもの

10年前のカシオの電子ピアノを覚えている方には、今のカシオを試奏していただきたい。PX-S1100、PX-S7000、GP-310を実際に弾けば、「ここまで進化したのか」と必ず驚かれるはずです。今のカシオは、ヤマハ・カワイ・ローランドと比較する価値のある、本格的な選択肢になっています。

カシオ電子ピアノ全シリーズマップ

カシオの電子ピアノは、用途別に大きく5つのシリーズに分かれています。まずは全体像を一望してみましょう。

シリーズタイプ価格帯の目安主な対象
CDPシリーズ最廉価エントリー4万円〜5万円初心者・予算最重視・お試し用途
Privia PX-Sシリーズ薄型ポータブル5万円〜25万円初心者・趣味再開・リビング設置
Privia PX据え置きコンパクト据え置き7万円〜12万円家族で長く使いたい方・お子様の習い事
Celviano APシリーズ上位据え置き15万円〜20万円中〜上級者・趣味再開組
Celviano Grand Hybrid GPハイブリッドピアノ25万円〜70万円上級者・本物志向・グランド代替

初めてカシオを選ぶ方は、ポータブルのPrivia PX-Sシリーズから検討することがほとんどです。家族で共有する据え置き型ならPrivia PX据え置きCelviano AP、最高峰を目指すならGrand Hybrid GP── という棲み分けです。ENTRY

【CDPシリーズ】最廉価エントリー ── 入門の定番

CDPシリーズは、カシオの最も手頃な価格帯のエントリーモデルです。「とにかく安く88鍵の電子ピアノを始めたい」という方向けの選択肢です。

CDP-S160 約4万円〜

カシオの最も手頃な88鍵電子ピアノ。スケールドハンマーアクション鍵盤を搭載し、価格を抑えながらも本格的な88鍵練習環境を提供します。ヤマハP-145・コルグB2・ローランドGO:PIANOと競合する価格帯で、カシオブランドの安心感を最低価格で得られるのが魅力です。

CDP-S360 約5万円〜

CDP-S160のエンタメ拡張版。700種類以上の音色、200種類以上のリズム、自動伴奏機能を搭載しており、本格的なピアノ練習よりも「楽しく弾く」「シンセ的な使い方」に向いています。趣味で多彩な音色を試したい方、シニア世代の娯楽用途に最適です。

CDPシリーズが向く人・向かない人

CDPシリーズは「本格的なピアノ練習用ではなく、お試し・娯楽用」と割り切るのが正解です。本気でピアノを続ける見込みがあるなら、最初からPX-S1100以上を選ぶ方が、結果的にコストも気持ちも得をします。逆に「とりあえず弾ければいい」「子供のお試し用」「予算最優先」という方には、CDPシリーズが最適解になります。SLIM PORTABLE

【Privia PX-Sシリーズ】薄型ポータブル ── カシオの真骨頂

PX-Sシリーズは、カシオの主力にして最大の差別化要因です。世界最薄クラスのフォルム、リビング映えするデザイン、進化したマルチディメンショナルAiR音源── 「カシオの本気」が詰まった、現代の電子ピアノを代表するラインナップです。

PX-S1100 約5〜6万円

PX-Sシリーズの主力モデルであり、カシオで最も売れているベストセラー。奥行き約23cm・重量11kgのスリム筐体で、Bluetooth Audio/MIDI対応、Chordana Play for Pianoアプリ連携、強化スピーカーシステムを搭載。「ポータブルピアノ御三家」(ヤマハP-225・カワイES120・カシオPX-S1100)の一角として、私が販売現場で最も多くおすすめしてきたカシオ機種です。デザイン重視の方、リビングに置きたい方には特に支持されています。

PX-S3100 約7〜8万円

PX-S1100に700種類以上の音色・リズム機能を追加した万能機。ピアノ練習に加えて、シンセ・オルガン・ストリングスなど多彩な音色を楽しみたい方、自動伴奏で「一人セッション」を楽しみたい方に向いています。

PX-S5000 約12〜14万円

PX-Sシリーズの中位上モデル。スマートハイブリッドハンマーアクション鍵盤、強化された音源、より大型のスピーカーを搭載。デザインも洗練され、リビングや個人の書斎に置いてもインテリアとして映える仕上がりです。

PX-S6000 約18〜20万円

PX-Sシリーズのリビング映え機。大型スピーカーシステムを搭載しながらも薄型を維持し、専用の家具的なスタンドと組み合わせることで「リビングのインテリアになる電子ピアノ」を実現します。

PX-S7000 約22〜25万円

PX-Sシリーズのフラッグシップ。スピーカーシステム、音源、デザインのすべてが最高峰。ホワイト・ブラック・ハーモニアスマスタードなど豊富なカラーバリエーションで、「電子ピアノを家のインテリアの中心にする」というカシオの提案を体現しています。

PX-Sシリーズ vs ヤマハP/カワイES/ローランドFPの選び方

同価格帯のポータブルで迷ったら、「明るい音と汎用性のヤマハP、本物に近いタッチのカワイES、表現力のローランドFP、デザインとリビング映えのカシオPX-S」と覚えてください。PX-Sは特に「家のインテリアに馴染む電子ピアノが欲しい」「夫婦・家族で使う共有スペースに置きたい」という方に支持されています。

【Privia PX据え置き】コンパクト据え置き ── 普段使いの定番

Privia PX据え置きシリーズは、「電子ピアノを家具として置きたい」「お子様の習い事用に据え置き型が欲しい」方向けの中位ライン。専用スタンド・椅子・3本ペダルが本体と一体化しており、購入したらすぐに本格的な演奏環境が整います。

PX-770 約7〜9万円

カシオスリム据え置きの定番モデル(在庫限り・型落ち品扱い)。本体奥行きをコンパクトに抑えた設計で、リビングや狭い部屋にも置きやすいデザイン。在庫があれば、コスパ重視の選択肢としてまだ十分に通用します。

PX-870 約10〜12万円

PX-770の後継モデルにして、現行据え置きベストバイ。スマートスケールドハンマーアクション鍵盤、マルチディメンショナルAiR音源、40Wの大型スピーカーシステムを搭載。10万円台前半でこの内容は、ヤマハYDP-145(約11万円)・カワイCN29(約13万円)と比較しても優位性があります。「カシオの据え置きで迷ったらこれ」と自信を持っておすすめできる1台です。

PX据え置きとPX-Sポータブルの選び方

同じ予算で迷ったら、「家族で共有して長く使うならPX据え置き、個人で柔軟に使いたいならPX-S」と覚えてください。PX据え置き(PX-870)は設置したら動かさない前提、PX-S(PX-S1100)は引っ越しや模様替えに強いという違いがあります。

【Celviano APシリーズ】上位据え置き ── カシオの中核

Celviano APシリーズ(セルヴィアーノ)は、カシオ電子ピアノの「中核」と呼べるハイクラスラインです。Privia PXシリーズより一段上のクオリティを求める方向けで、本格的にピアノを続けたい方の選択肢です。

AP-470 約15〜17万円

Celviano APシリーズの入口モデル。トライセンサー・スケールド・ハンマーアクション鍵盤、マルチディメンショナル・モーフィングAiR音源、強化されたスピーカーシステムを搭載し、Privia PX-870より一段上の演奏体験を実現します。「PX-870では物足りないが、Grand Hybridは予算オーバー」という方の中間ゾーンとして機能します。

AP-S450 約18〜20万円

Celvianoのスリム筐体上位機。AP-470譲りの音源・鍵盤を、薄型筐体に詰め込んだデザイン重視の1台。「中位機の性能をスリム筐体で欲しい」という現代的なニーズに応えるモデルで、リビング設置にも違和感なく馴染みます。

Celvianoとヤマハ Clavinovaの違い

同価格帯のClavinovaと比較されることが多いCelvianoですが、棲み分けは明確です。「明るい音色のClavinova、コスパ重視のCelviano」。Clavinovaは正統派でブランド力があり、Celvianoは同等性能を価格を抑えて提供する立ち位置です。GRAND HYBRID

【Celviano Grand Hybrid GP】ハイブリッドピアノ ── ベヒシュタイン共同開発

Grand Hybridは、カシオがドイツの名門ピアノメーカー「ベヒシュタイン」と共同開発したハイブリッド電子ピアノです。本物のグランドピアノに使われる木製鍵盤・鍵盤機構、ベヒシュタインのコンサートグランドをサンプリングした音源を搭載。「カシオがここまでやるのか」と業界を驚かせたシリーズです。

Grand Hybridとは ── ベヒシュタインとの共同開発

「ハイブリッドピアノ」とは、アコースティックピアノの鍵盤・機構を電子ピアノに搭載した、両者の融合モデルのこと。ヤマハN1X、カワイNOVUSと並ぶカテゴリーで、Grand Hybridはその中でも「ベヒシュタイン共同開発」という独自の立ち位置を持ちます。

GP-310 ── Grand Hybridの入口

Grand Hybridシリーズの入口モデル。価格を抑えながら、ベヒシュタイン共同開発の本格鍵盤と音源を体験できる1台。25万円台でこのクオリティは、ヤマハClavinova CLP-845、カワイCA501と比較しても十分競合できます。「Grand Hybridを試してみたい」という方の現実的な入口として機能します。

GP-510 ── Grand Hybridの上位機

Grand Hybridシリーズの上位機。GP-310のスペックをさらに磨き上げ、より精細な鍵盤機構、強化されたスピーカーシステムを搭載。45〜50万円という価格帯ですが、これはヤマハN1X(50万円台)、カワイNV5S(50万円台)と肩を並べる本格機の領域です。

GP-1000 ── フラッグシップ

Grand Hybridの最上位機。価格は60〜70万円と本格的なアコースティックグランドにも届く水準ですが、住宅事情でグランドを置けない方が「グランドに最も近い体験」を求める時の最終回答の一つになります。

ヤマハN1X・カワイNOVUSと迷う方への判断基準

50万円超のハイブリッドピアノは、ヤマハN1X・カワイNOVUS NV5S・カシオGP-510の3択になります。判断基準は以下:「ヤマハの華やかな音」「カワイの本物に近いタッチ」「カシオのベヒシュタインサウンド」。試奏できるなら、必ず3社を弾き比べてください。

価格帯別:カシオおすすめモデル

「予算が決まっている」方向けに、価格帯別のおすすめをまとめます。

〜5万円:CDP-S160・CDP-S360

カシオの最安エントリーゾーン。本格的なピアノ練習用というより、お試し・娯楽用途向けです。本気でピアノを続ける見込みがあるなら、PX-S1100まで背伸びする価値があります。

5〜10万円:PX-S1100・PX-S3100・PX-770

カシオが最も力を入れている価格帯。PX-S1100は王道、PX-S3100は多機能、PX-770は据え置き型(在庫限り)。ヤマハP-225、カワイES120、ローランドFP-30Xと比較される激戦区で、デザイン重視ならカシオが頭一つ抜けています

10〜15万円:PX-870・PX-S5000

選択肢が広がります。据え置き派ならPX-870(現行据え置きベストバイ)、ポータブル中位上ならPX-S5000。家族で長く使うピアノとしてはPX-870が王道です。

15〜25万円:AP-470・PX-S6000・PX-S7000

本格派の入口。Celviano APシリーズの本格据え置き、PX-Sシリーズのリビング映え機が揃う充実ゾーン。趣味再開組や中級者のメイン候補です。

25万円以上:GP-310・GP-510・GP-1000

本格派の領域。Grand Hybridのベヒシュタインサウンドを体験できる価格帯です。50万円超を出せるなら、本物のピアノに迫る演奏体験が得られます。

用途別:あなたに合うカシオの1台

同じ価格帯でも、「誰が・何のために・どこで」使うかによって最適解は変わります。

大人の初心者

これからピアノを始める大人の方は、PX-S1100が第一候補。価格・機能・デザインのバランスが最も良く、Chordana Play for Pianoアプリで練習アプリと連携することもできます。デザインがおしゃれなため、モチベーション維持にもつながります。

趣味再開の方

「学生時代に弾いていたが、10年以上ブランクがある」── という方は、PX-S5000・PX-870・AP-470が最適。昔のタッチ感の記憶があるぶん、安価すぎる機種だと違和感を感じやすいので、ある程度の本格性が必要です。

子供の習い事

お子様の習い事用途では、PX-770・PX-870・AP-470のいずれか。教室と同じ「据え置き型ピアノ」の感覚で練習できることが上達につながります。

リビングに置きたい方 ── カシオの強み

カシオ最大の強みがここ。「電子ピアノを家のインテリアの一部にしたい」「リビングや書斎に置いても違和感のないデザインが欲しい」という方には、PX-S1100、PX-S6000、PX-S7000が最適解になります。豊富なカラーバリエーション、薄型設計、洗練されたデザイン── 他社にはないカシオの強みが活きる用途です。

DTM・作曲・スマホ連携を重視する方

パソコン・スマホと連携した音楽制作なら、PX-S1100・PX-S3100・PX-S7000が候補。Chordana Play for Pianoアプリは、楽譜表示・録音・音色切替・練習機能まで網羅した完成度の高いアプリで、初心者でも直感的に使えます。

カシオの鍵盤と音源を理解する

カシオ電子ピアノを選ぶ上で押さえておきたい、「鍵盤」と「音源」の専門知識をまとめます。

鍵盤の種類 ── スマートスケールドハンマーアクション/ハイブリッド木製

カシオの鍵盤は大きく以下のグレードに分かれます。

  • スマートスケールドハンマーアクション:エントリー〜中位機搭載。樹脂鍵盤ながらコンパクト筐体に本格機構を搭載。
  • トライセンサー・スケールド・ハンマーアクション:Celviano AP系搭載。3センサー検知で連打レスポンス向上。
  • スマートハイブリッドハンマーアクション:PX-S5000以上搭載のハイブリッド構造。
  • ナチュラル・グランド・ハンマーアクション(木製鍵盤):Grand Hybrid GP系搭載。本物のピアノと同じ木製鍵盤。

カシオ独自の鍵盤技術

カシオの鍵盤の最大の特徴は、「薄型筐体に本格機構を詰め込む技術」です。PX-S1100の奥行き約23cmに、本格的なハンマーアクション鍵盤を搭載できているのは、カシオ独自の小型化ノウハウ。家電・電卓メーカーとしての精密技術が活きている領域です。

AiR音源 / マルチディメンショナルAiR音源

カシオの音源技術は、「AiR(Acoustic and intelligent Resonator)音源」を中核としています。これは複数の収録ピアノサンプルをリアルタイムに合成して、強弱・ペダル・連打に応じた音色変化を再現する技術。PX-S5000以上の上位機では「マルチディメンショナル AiR音源」へと進化し、より精細な音色表現を実現しています。

ベヒシュタイン音源(Grand Hybrid)

Grand Hybridシリーズだけが搭載する「ベヒシュタイン音源」は、ドイツ・ベヒシュタイン社のコンサートグランドをサンプリングした特別な音色。重厚で深みのあるドイツ系の音色で、クラシック・ジャズに特に合います。これはカシオでしか体験できない独自の音です。

Chordana Play for Pianoとスマホ連携

カシオの専用アプリ「Chordana Play for Piano」は、楽譜表示・録音・音色切替・自動採譜などの機能を持つ完成度の高いアプリです。Bluetooth対応モデルなら、ケーブル不要で接続できます。「スマホ連携の使いやすさ」は、カシオが家電メーカー出自であることが活きている領域です。

Bluetooth・USB-MIDIの対応状況

2020年以降のカシオ電子ピアノは、ほぼ全モデルでUSB-MIDIに対応しています。Bluetoothはエントリー〜中位機からの対応で、CDPシリーズのみ非対応の傾向。スマホ連携を重視する方は、PX-Sシリーズ以上を選んでください。

カシオ電子ピアノの中古・買取・処分

新品だけでなく、中古や買い替えのことも知っておくと選択肢が広がります。

カシオ電子ピアノの中古相場

カシオは中古市場の流通量が比較的多いブランドです。リサイクルショップ、ハードオフ、メルカリ、ヤフオクなどで多数の出品が見つかります。CDPシリーズなら2〜3万円、PX-Sシリーズなら3〜10万円、PX据え置きなら5〜8万円、Celvianoなら10〜15万円が中古相場の目安。5年落ちまでなら新品同等のコンディションで購入できるケースも多く、コスパ重視ならねらい目です。

中古を買う時の確認ポイント

中古購入で最も気をつけたいのは「鍵盤の戻り」「打鍵時の異音」「液晶パネル・ボタン類の動作」。カシオは電子機器を多用しているため、ボタン・液晶の経年劣化にも注意が必要です。可能であれば実機の試奏か動作動画の確認を必ず行ってください。

買取・処分の方法と相場感

使わなくなったカシオ電子ピアノは、状態が良ければ楽器専門業者の買取が最も得です。カシオは中古需要が安定しているため、人気モデル(PX-S1100など)は比較的安定した買取価格が付きやすい傾向があります。

よくある質問(FAQ)

カシオとヤマハ、結局どちらが良いですか?

結論は「明るい音と汎用性のヤマハ、デザインと薄型のカシオ」。お子様の教室がヤマハ系列なら自宅もヤマハで揃える方が音色の親和性で有利です。一方、リビングに置きたい・デザインを重視したい・スマホ連携を使いたいという方にはカシオが向きます。詳しくはカシオ vs ヤマハ 徹底比較をご覧ください。

「カシオは安いだけ」って本当?今でもそう?

10年前のカシオには確かに「安価な選択肢」というイメージがありました。しかし、PX-Sシリーズの登場以降、カシオは劇的に進化しています。世界最薄クラスのデザイン、マルチディメンショナルAiR音源、ベヒシュタインとの共同開発GP系── 今のカシオは「安いだけのメーカー」ではなく、ヤマハ・カワイ・ローランドと並ぶ4大メーカーの一角と呼ぶに値します。実際にPX-S7000やGP-310を弾いてみれば、その進化をはっきり感じられるはずです。

PX-S1100とPX-S3100、どちらがおすすめですか?

「ピアノ練習が中心ならPX-S1100、多彩な音色やリズム機能を楽しみたいならPX-S3100」が選び方の基本です。PX-S1100はピアノ専用機としての完成度が高く、PX-S3100は700音色+自動伴奏で「一人セッション」を楽しめるエンタメ機。本格的にピアノを学ぶならPX-S1100、趣味で多彩に遊びたいならPX-S3100を選んでください。詳しくはPX-S1100 vs PX-S3100の違いをご覧ください。

Grand Hybridはアコースティックピアノに本当に近いですか?

結論は「電子ピアノとしては最高峰に近い」です。Grand HybridのGP-510・GP-1000は、本物のグランドピアノに使われる木製鍵盤と機構を搭載しており、タッチの感覚はアコースティックピアノに非常に近づいています。ただし「本物のグランドピアノと同等」かと言われると、響板・弦・共鳴箱を持つ本物には及びません。「住宅事情でグランドを置けない方が、家庭で最大限近い体験を得る」選択肢として捉えるのが正解です。

カシオはピアノ教室の練習用に向いてますか?

結論は「機種次第で十分向く」です。お子様の習い事用なら、PX-770(在庫限り)・PX-870・AP-470が推奨できます。これらは88鍵フル、ハンマーアクション鍵盤、3本ペダル付属で、教室と同じ環境で練習できます。CDPシリーズは練習用には向きません。教室の先生に確認する場合、「ヤマハやカワイでないと困る」と言われない限りは、カシオの中位以上のモデルなら問題ない場合がほとんどです。

カシオはどこで買うのが安いですか?

新品なら島村楽器・カシオ正規取扱店・大手ECサイト(楽天・Amazon・Yahoo)を比較するのが基本です。カシオはセール時の値引き幅が比較的大きく、特に楽天・Amazonでのポイント還元が魅力。新モデル発表前後(春)は旧モデルが値下がりしやすい買い時です。豊富なカラーバリエーションがあるPX-Sシリーズは、特定カラーで在庫が薄くなることもあるので、欲しい色がある場合は早めの購入をおすすめします。

まとめ ── 迷ったらこの3機種

カシオ電子ピアノの全シリーズを駆け足で見てきました。最後に、私が販売現場で10年以上の経験から自信を持っておすすめできる「迷ったらこの3機種」を提示して締めくくります。

No.1 PORTABLE

ポータブルで迷ったら ── カシオPX-S1100

ポータブルピアノ御三家(P-225・ES120・PX-S1100)の一角を担うカシオの主力ベストセラー。世界最薄クラスのデザイン、マルチディメンショナルAiR音源、Bluetooth対応で5万円台。デザイン重視・リビング設置・コスパ重視を兼ね備える、現代の電子ピアノを代表する1台です。PX-S1100レビュー →

No.2 UPRIGHT

据え置きで迷ったら ── カシオPX-870

専用スタンド・3本ペダル付属で5万円台で据え置き完結するコスパ最強セット。NH鍵盤の本格タッチを、ピアノ教室の練習用に必要な3本ペダル環境とともに手に入れられます。お子様の習い事用、初めての本格的な据え置きピアノとして、価格と性能のバランスが絶妙な1台。KORG B2レビュー →

No.3 PREMIUM

本格派なら ── カシオGP-310

ベヒシュタイン共同開発のGrand Hybrid入口モデル。本物の木製鍵盤+ベヒシュタイン音源で、家庭でグランドピアノに迫る演奏体験を実現。25万円台でこの本格派は、ヤマハClavinova CLP-845、カワイCA501と互角に戦える完成度。「カシオでハイエンドを狙う」方の最適解です。

10年以上、楽器店の現場で数千人のお客様のピアノ選びをお手伝いしてきた経験から申し上げると、カシオは「デザイン重視」「リビング設置」「コスパ重視」「最新の電子楽器テクノロジーを楽しみたい」という方ほど、購入後の満足度が高い傾向があります。ヤマハ・カワイがアコースティックピアノの伝統を継ぐメーカーなら、カシオはエレクトロニクス企業としての先進発想で電子ピアノを進化させているメーカーです。

このページがカシオ電子ピアノ選びの羅針盤となり、あなたの納得のいく1台選びのお役に立てば幸いです。さらに細かいご相談はお問い合わせまで、運営者プロフィールはこちらからご覧いただけます。

※本記事は元楽器店員(歴10年以上)である運営者ピア僧が、自身の販売現場での経験と店舗で実際に弾き比べた結果に基づいて執筆しています。中立性を保つため、特定メーカーから対価を受けて執筆することはありません。
※価格は記事執筆時点(2026年5月)の市場相場に基づく目安で、変動する可能性があります。最新価格は各販売店でご確認ください。

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